春に、黄色い美しい花がたくさん咲くレンギョウ。
レンギョウの小さなミニ盆栽を作るために、素材が必要です。
ホームセンターや園芸店で販売されているレンギョウの苗木を鉢植えで育て、挿し木で株を増やします。
増やし株からミニ盆栽を作ります。
ミニ盆栽の素材を手に入れるために、レンギョウの挿し木にチャレンジします。
挿し木から、どのくらいの期間で花が咲くか?確認します。
レンギョウの鉢植え
レンギョウを鉢植えで育てています。苗木を植え付け・植え替えをする様子を詳しく記事に書きました
関連記事
レンギョウの鉢植えの樹高は60センチ以上あります。
挿し木をする予定でしたので、植え付け・植え替えをしたときに、剪定をしませんでした。
樹高は大きいですが、枝が少ないです。
樹皮の色から判断して、前年に伸びたところで、ハサミで切り、剪定をしました。
レンギョウの挿し木の時期
レンギョウの挿し木する時期は、2~3月と6月~7月です。
3月頃にする挿し木は、前年の伸びた枝を使いますので、「古枝挿し」と呼ばれます。「春挿し」と呼ぶこともあります。
6月~7月は、新しく芽吹いて伸びた枝を使いますので、「緑枝挿し」になります。
「古枝挿し」と「緑枝挿し」、それぞれにメリットとデメリットがあり、樹種によって成功率が異なります。
挿し木に適した時期は、その植物がよく成長する時期の少し前です。挿し穂の発根がよく、剪定で切った枝の回復も早くなります。
レンギョウの挿し穂の水揚げ
レンギョウを剪定した枝を水につけて水揚げをします。
水揚げする時間は、30分から2時間ぐらいが基本です。
水揚げをする時間は、一晩などといろいろな情報がありますが、30分ぐらいで十分です。
葉と枝がたっぷり水分を含むことで、萎れて枯れることを防ぎます。葉と枝が水に漬かるように、水揚げは大きなバケツが適しています。
レンギョウの挿し穂を作る
挿し穂の下の方は、土に挿しますので、葉を取り除きます。
手で取り除くと、樹皮が剥がれることがありますので、葉の付け根をハサミで切るとよいです。
剪定した枝は、葉が先端だけにありますので、葉を取り除く必要がありません。
葉をハサミを使って半分に切ります。
大きな葉は2/3ぐらいを切るとよいです。
葉から蒸散する水の量を減らす効果があります。植物は、葉で蒸散することで、根から水を吸収します。
根から水を吸収することができませんので、蒸散する量を減らします。
剪定した枝をすべて挿し穂にしました。
挿し木の成功率は、樹種や管理によって大きく変化します。挿し穂の数は、多いほうがよいです。
挿し木に適した枝が、少なかったですが、レンギョウを鉢植えで育てていますので、成長して枝が増えれば、来シーズンに挿し木できます。
小さい挿し穂は6センチぐらいになります。
挿し穂の切り口
挿し穂の一番下の部分は、水を吸収しますので、枯れることなく、発根するために、大切になります。
剪定したときにハサミで切っていますので、よく切れる刃物でキレイな切り口を作ります。
よく切れる刃物は、カッターやカミソリがおすすめです。
新品の刃を使うことで、切れ味がよく、清潔な刃で切ることができます。
切り口を作るときは、水の中で切る水切りをします。
水が通る管である道管に、空気が入ることを防ぐためです。道管に空気が入ると、水の通りが悪くなります。
花屋さんなどでも、切り花を作るときに水切りすることが基本ですので、実績のある方法です。
切り口を斜めにすることで、断面積を大きくして、水を吸収しやすくします。
太い枝は、反対側も斜めに切り、クサビ形の切り口にするとよいです。
レンギョウの挿し穂が完成しました。
発根促進剤ルートンを塗る
植物の発根を助ける発根促進剤ルートン。発根する可能性が高くなります。
ホームセンターなどで購入できます。価格が安いですので、使うことをおすすめします。
発根促進剤ルートンは、粉末ですので、鉢受け皿などの容器に出して使います。
使い方は、水で溶いてルートン液を作り、挿し穂を漬けたり、少量の水でペースト状にして切り口に塗ったりします。
粉末のまま使う簡単な方法を紹介します。
発根促進剤ルートンを切り口に付着させた3本の挿し穂ができました。
レンギョウの挿し床の準備
挿し木で用土を入れた容器のことを挿し床と呼びます。
レンギョウの挿し床は、プラスチック製の鉢を使います。
挿し穂の長さの半分から2/3ぐらいを土の中に埋めますので、挿し穂の長さから鉢のサイズを決めます。
鉢底石を薄く敷きます。
暑い夏は、水切れしないように、腰水で管理しますので、鉢底石を厚く敷くと用土が水に漬かりません。
レンギョウの挿し床が準備できました。
竹串や割りばしなど、棒を使います。
水遣りで、たっぷり水を与えることで、挿し穂と用土の隙間がなくなります。
3本の挿し穂を挿して、レンギョウの挿し木が完成しました。
レンギョウの挿し木の管理
挿し木した後は、すぐに水遣りをします。たっぷり水を与えます。
用土が水を含むことで、挿し穂がしっかり固定されます。
レンギョウの挿し木は、毎日、水遣りをします。用土が湿った状態を維持します。
水遣りができないときは、鉢受け皿に水を入れて、腰水で管理するとよいです。
霧吹きで葉に水を与える葉水は、根がなくなり水の吸収が少なくなっていますので、葉が萎れることを防ぐ効果が高いです。
レンギョウの挿し木は、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
風が強く吹くと挿し穂が動きますので、風が当たらない場所が適しています。
レンギョウの挿し木のポイント
- 30分から2時間ぐらい水につけて水揚げ
- 水の中で切る水切りで切り口を斜めに切る
- 発根促進剤ルートンを塗る
- 挿し床の用土は赤玉土の極小粒(細粒)
- 乾かないように腰水で管理
レンギョウの挿し木のポイントは5つだけです。難しいことはありませんので、気軽にチャレンジできます。
レンギョウの挿し木の今後
今後のレンギョウの挿し木の様子は、この記事を更新します。
発根の様子、暑い夏の管理、涼しい秋に成長、冬越し、翌シーズンの春に鉢上げするまでを記録します。
5月25日にレンギョウの挿し木をしました。
九州地方の福岡県の平野部で栽培しています。6月上旬に梅雨入りして、梅雨明けは、例年並みなら7月下旬になりますので、1ヶ月間ぐらいあります。
梅雨の時期は、雨の日が多く、挿し木の管理が簡単です。
梅雨が明けると、本格的な夏になり、気温が上昇します。発根に適した温度を超えますので、梅雨の間に発根できるか?が大きなポイントになります。
0 件のコメント:
コメントを投稿