もみじは種が手に入りやすい。
近くの公園や山でもみじの木を見つけましょう。
日本には多くのもみじの木があります。主な種類はイロハモミジ、ヤマモミジ、オオモミジの3種類です。地域によって分布が違いますが、日本に住んでいてもみじを見たことがない人はほとんどいないでしょう。もみじは春に花が咲き、花が終わると種ができます。秋には種が大きくなり、茶色になって木から落ちます。大きな公園や山の遊歩道で、もみじの木を見つけて秋の紅葉する前ぐらいに行けば、枝についた種を見つけることができます。
普段から樹木を見て、もみじの木を探しておくことが大切です。植えられたものも多くあり、公園、神社、お寺など身近に存在します。園芸品種のもみじを見つけることができたらとてもラッキーです。
もみじの種を採取しよう。
もみじの種は写真のように、あまり見ない種の形状です。翼果(よくか)というものです。種が落ちるときに風によって遠くに運ばれるために翼のようなものが発達した果実です。
翼の根元の丸く膨らんだ部分が種です。まだ緑色をしていますが、茶色くなって枝から落ちます。小さい種ですが翼果のおかげで見つけやすいです。
もみじの木の下を探して種を採取します。発芽率がどの程度あるかわからないので、多めに種を採取しましょう。もみじの種を拾っている人を見ることがありません。たくさん拾っても大丈夫でしょう。
いろいろな樹木の種を採取して、種蒔きをして、発芽させて栽培しています。
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小さな苗木は、販売されていることが少ないので、種から育てると無料で手に入れることができます。
もみじの種蒔きの詳しい方法
もみじの種蒔きの時期について
種を蒔く時期は秋と春のどちらかになります。秋に蒔く。種を採取してすぐに蒔きます。自然の中では種が落ちた時点で蒔いたことと同じになるので秋に種を蒔いて問題ありません。しかし地域によっては冬は雪が積もり屋外での管理が難しい場合は秋に蒔くことは適していません。欠点は乾燥しないように水遣りを春の発芽まで長い期間しなければならないことです。
春に蒔く。種を保存して暖かくなってから蒔きます。種が完全に乾燥してしまうと休眠してしまいます。休眠した種を発芽させるためには湿った状態の低温で1ヶ月ぐらい経過してから蒔きます。このことを休眠打破といいます。水で湿らしたキッチンペーパーなどで包んで乾燥しないようにして冷蔵庫で保管してから蒔きましょう。
栽培する環境などを考えて、種を蒔く時期を決めましょう。
種を蒔く前の準備
鉢・プランターに用土を入れて準備をしよう
プランターは深さもあるので、冬の間は晴れた日が続いても4日に1回ぐらいの水遣りで乾燥することがありません。
もみじの種を用土に蒔きます。
種を蒔く前に用土に水遣りをして湿らせた状態にします。種を蒔いた後で水遣りをするときに用土が乾燥していると水に浮いてしまうことがあります。2センチ程度間隔をあけて1粒ずつ種を蒔いていきます。発芽して苗になったときに間引く必要がなく、植え替えがしやすいからです。
写真では適当に種を蒔いています。種の数が多く採取した種は発芽率もよくないから、たぶん大丈夫です。
種を蒔き終わったら、用土で種が隠れるくらい覆います。1センチぐらいでよいです。
最後に水遣りをたっぷりします。
明るい日陰に置きましょう。直射日光が当たる場所では土が乾いて種が乾燥してしまいます。春の発芽まで乾燥しないように水遣りをします。
暖かくなると、もみじの種が発芽します。 双葉が芽吹き、本葉が開きそうです。
本葉が大きくなり、もみじの葉の形になりました。このくらいの大きさまでは明るい日陰で管理すると、水切れで枯れる心配がないです。
少し大きくなると、別の鉢に植え替えることができます。大きくなったら日当たりのよい場所に移動して大丈夫です。
苗によって成長のスピードが違い、大きな苗の陰になると成長が遅くなります。プランターの向きを変えると、日当たりが均一になります。
もみじの寄せ植えを作る。
もみじの種をたくさん手に入れることができたら、寄せ植えを作ってみましょう。小さな鉢に種をたくさん蒔きます。均一に蒔いたのですが、発芽した苗はうまく均一にはなりませんでした。ちょうど本葉が芽吹いてきたところです。小さな苗でも葉はきれいに立派になります。
苗の高さがそろっていませんが、目標に近い状態になってきました。
小さな苗は直射日光に弱いです。日陰で管理して水遣りに気をつけましょう。
この後、すべての葉が枯れてしまいました。夏が近づいてくると日陰でも昼間のうちに土が乾燥してしまいます。平日の昼間に水遣りをすることは難しく、小さな浅い鉢では用土が少なく乾燥しやすいです。
葉はすべて枯れてしまいましたが幹はまだ枯れていなかったので、深い鉢に植え替えました。しばらくすると新しい葉が芽吹いてきて、どうにか復活してくれました。
成長のよい苗は鉢植えにして楽しむ
もみじの苗を育てていると、成長のよい苗があります。速く大きくなる可能性が高いので鉢植えにしてガーデニングなどを楽しむことが出来ます。春の芽吹きの様子です。樹高は40センチぐらいです。このくらいのサイズになると葉も多く見栄えがよいです。飾る場所にあわせて樹高を調整しましょう。先端を芽摘みすれば高さを抑えることができます。
もみじの鉢植えの完成です。もみじは和風と洋風のどちらでもインテリアとしてあわせやすい樹木です。鉢植えなら移動することが出来るので1つあると季節感を楽しむことが出来ます。

鉢植えのもみじで、芽かき、剪定、針金掛けについて詳しく説明している記事です。芽吹く前に簡単な手入れをするだけで、樹形がよくなって美しいもみじになります。
もみじの育て方 芽かき、剪定、針金掛け 春が来る前にするべきこと。
もみじを盆栽風に仕上げてメダカ盆栽を作る。
もみじの苗を5つ使って盆栽風にメダカのビオトープを製作しました。日本庭園のような雰囲気でメダカを飼育しています。苗の樹高は15~20センチです。木枠の大きさは幅60センチ×奥行40センチぐらいです。もみじの盆栽を製作するには時間がかかりますが、本数を多く植えることで葉が多くなり雰囲気がとてもよくなります。新芽も出てきて、これから成長していきます。
メダカ盆栽を製作の様子を詳しく書いた記事です。
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もみじのミニ盆栽を作る
2~3年ぐらい成長して幹が太くなると、ミニ盆栽を作ることができます。幹を短く剪定して、根元に曲がりがあれば、盆栽らしくなります。小さな鉢に植え替えると、いろいろな場所に飾ることができるので、楽しみ方の幅が増えます。1~2日なら室内で観賞しても大丈夫です。
もみじのミニ盆栽の作り方を詳しく記事に書きました。
関連記事 もみじの小さな鉢植えやミニ盆栽の作り方 植え付け~芽摘み~葉刈り編
メダカのビオトープに飾りました。水草だけでなく、樹もあると自然の雰囲気があります。来客があるときに、玄関やリビングに飾ると季節感があり、緑を楽しむことができます。
発芽したばかりの小さな苗は、小さな溶岩石鉢(石鉢)に植え付けると、とてもよい雰囲気になります。
幹が細いですが、黒い石に緑色のもみじの葉があるだけで、涼しい和風を演出することができます。
溶岩石を使って、小さな鉢を製作する方法を詳しく書いた記事があります。
関連記事 石鉢(溶岩石鉢)の製作 ミニ盆栽を美しく飾る。
簡単に製作することができるので、お勧めです。
もみじを種から育てる方法のまとめ
- 種の採取は、普段からもみじの木を探しておくことが重要
- 種蒔きは、秋か春に蒔く。発芽するまで明るい日陰で乾燥に注意する
- 小さな苗は直射日光に気をつけて成長させる
- いろいろなアレンジができるもみじ。
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