もみじの小さな鉢植え・ミニ盆栽の素材
もみじは新緑から紅葉まで楽しむことのできる落葉樹です。小さな鉢植えやミニ盆栽でも育てることが、簡単にできます。樹木の栽培は、花などより難しそうに思われていますが、すぐに枯れることはなく、年数が経過するほど、よいものになります。
美しい小さな盆栽が販売されていますが、盆栽を育てたことがない人は枯らしてしまうかもしれないと心配になり、購入できないことがほとんどでしょう。もみじの種や小さな苗なら価格も安く、チャレンジしてみようと思うことができます。
もみじの苗が小さい場合はちょっと大きく育てましょう。
もみじを種から発芽させるか、小さな苗を植えつけて栽培します。春の芽吹き時期の写真です。1年間、栽培して幹を少し太くします。プランターで栽培すると水切れすることがあまりなく、枯らす心配がないです。小さい鉢は、土の量が少ないため、夏の暑い日に水切れになることがあります。水遣りも、もみじが小さく根元に、たっぷりの水をあげることが難しいです。プランターは、葉にかけた水も土に流れ、土の量も多いので水切れすることが少ないです。
もみじの苗を剪定して素材にする
もみじを植え付ける準備
新しい鉢を準備する
- 底で根が巻いているサークリング現象が起こしにくくなります。長い根が少なく、短い根で枝分かれが多くなるそうです。次の植え替えのときに根を剪定しますが、長い根は短くしないと小さな鉢に入りません。長い根が1本、2本しかないと短くすることが心配になります。短い根が数本あるほうが植え替えのときの心配が減ります。
- 水はけがよくなり、通気性がよいです。根腐れがなく元気に樹木が育ちます。
底から見るとスリットが長いものと、幅が広くて短いものがあることがわかります。底の真ん中には水抜きの穴は開いていません。生産者向けの製品で、デザインがよくありません。カラーは、いろいろあるようですが、グリーンが多く販売されています。
焼き物の鉢やプラスチックの鉢で気に入ったものがあれば、使いましょう。
盆栽用の浅い鉢に植え付けたくなりますが、用土の量が少ないので、夏の水遣りの管理が難しいです。樹形ができるまでは、普通の深さのある鉢で栽培するほうが枯れる心配がありません。
用土を混ぜておく
少量の使用で、保管する場所がない場合は、100均でも販売されているので、小さいものを購入しましょう。ホームセンターの少量タイプは高級品が多いです。
もみじの素材の植え付け
バケツや洗面器などに水を用意して、根をつけると、きれいに土を取り除くことができます。
根を剪定しなければ、新しい鉢に入りません。太い根は立派ですが、水分や養分を吸収するのは細い根です。細い根は多く残して、不要な太い根を切ります。
長く伸びた細い根を切りました。太い根は幹が安定する程度に残します。根の生え方をよく観察すると、根が八方に伸びるものは、盆栽にしたときに根張りがよいものになります。
長い根を切ったので、ポリポット(ビニールポット)に、きれいに入るようになりました。
用土を入れて、竹串を差して、安定させます。赤玉土は粒状になっているので、隙間ができたり、根の間に空洞ができたりします。竹串で差すことで隙間をなくしていきます。
用土を追加します。赤玉土のみを追加するときれいな鉢植えになります。
たっぷりと水遣りをします。底から流れる水が、最初は泥水ですが、きれいな水が流れるようになるまで水遣りをします。
もみじの小さな鉢植え、ミニ盆栽
5つのもみじの苗を植え付けました。新しい葉が芽吹いてくることを願いながら、毎日、水遣りをしていきます。春が近づいてくる頃は、寒の戻りで一時的に冬のような寒さになることがあります。軒下などに避難させましょう。
ポリポット(ビニールポット)はやわらかいので、移動させるときに、手で持つと不安定になります。暑くなってくると、日差しによって移動させることが増えます。
育苗箱に入れると5つをセットにできて、移動も楽です。小さい鉢は育苗箱に入れて管理すると便利です。育苗箱は、いろいろなサイズがあり、運ぶことのできるサイズを選びましょう。
これからの栽培で樹形を作っていきます。芽摘みをして枝を増やしていきます。成長する時期には、毎日、観察しないと、急に伸びたりしていることもあります。
もみじの芽吹き、芽摘みをしなければなりません。
暖かくなると、植え付けたもみじが芽吹きます。葉が芽吹くことで、植え付けが成功したことが確認できます。たくさんの葉を見るとうれしくなりますが、ミニ盆栽にするためには、手入れが必要です。毎日、水遣りのときに観察して、枝が長く伸びないように芽摘みをしなければなりません。もみじは、1箇所から2つの葉が芽吹きます。そして、2つの葉の間から新しい葉が芽吹きます。この新しい葉を取り除くことを芽摘みといいます。
青い丸が新しい葉です。この葉を取り除きます。そのままにしておくと、長く伸びて樹形が悪くなります。枝分かれも二又ではなく、3つに分かれてしまいます。
芽摘みは、手で簡単に取り除くことができます。ハサミで切ってもよいです。青い線の部分は袴(ハカマ)、苞(ホウ)です。この中に枝になる部分が保護されています。ミニ盆栽は幹から伸びる枝は、短くすると樹形がよくなります。新芽のときに、袴(ハカマ)、苞(ホウ)を取り除くことで、枝の成長を抑えて短い枝を作ります。
袴(ハカマ)、苞(ホウ)を取り除きました。ハカマ取りといいます。とても細かい作業なので、ピンセットを使うと上手くできます。新芽はとても柔らかいので、傷つけないようにすることは難しいです。枝が長く伸びてしまったら、樹形が悪くなります。枝を根元から剪定するしかありません。
すべての新芽を芽摘みとハカマ取りすることは、大変ですが、頑張りましょう。新芽は梅雨ぐらいまで何回も芽吹いてきます。芽吹くたびに芽摘みをします。根気のいる作業ですが、美しいミニ盆栽にするためです。
注意することは、雨の日です。雨が降ると水遣りをしません。もみじを観察していない間に、新芽がたくさん伸びています。雨が降っているほうが新芽の成長がよいです。
もみじの成長の様子
新芽のときは、葉の色が紅葉したみたいな赤い色です。大きく成長すると、葉は緑色になります。新緑が美しいです。
日差しが強くなる時期になると、葉が濃い緑色になります。
葉が成長して、しっかりしました。盆栽では「葉が固まる」と表現します。今後は、樹形を作るために枝を増やしていきます。枝を増やすためには、葉刈りをします。葉刈りをすると葉の大きさが小さくなります。樹高が小さいミニ盆栽は、枝をたくさん増やして、葉を小さくすることで、バランスがよくなり、立派な樹木に見えるようになります。
葉刈りの様子の記事に追加しました。
もみじの枝を増やすために、葉刈りをします。
もみじの小さな鉢植えやミニ盆栽は、梅雨前ぐらいに、葉が固まります。「葉が固まる」とは、葉の成長が止まり、新芽の柔らかい枝が、硬くなった状態のことです。梅雨時期に、葉刈りをして枝と葉を増やします。葉を刈ることで、新しい葉を芽吹くようにします。1つの枝に2枚の葉がついています。この葉を刈ることで、枝の先端から、2つの新芽が芽吹くと、1つの新芽に2枚の葉があるので、葉の数が4枚になります。
ハサミで、葉柄(ようへい)を切って、葉を切り取ります。葉柄とは、枝から葉までの細い枝のような部分です。簡単に説明すると、葉の根元付近で、切ってください。
たくさんあるもみじのミニ盆栽を、すべて葉刈りしました。
すべての葉を刈った状態です。細い葉柄が残っています。1週間ぐらいすると、指で軽く触るだけで、葉柄は根元から落ちます。
すべての葉柄がなくなった状態です。この状態のときに、不要な枝を剪定します。
先端の2つの枝が、長く伸びています。節と節の間隔が広いです。このような枝を剪定します。
6月1日に葉刈りをしました。6月12日には、新芽が芽吹いてきました。天候にも左右されますが、2週間ぐらいで新芽が芽吹いてきます。
新芽に、芽摘みとハカマ取りをします。大事な新芽が、長く伸びると、樹形が悪くなります。
最初の枝分かれまで、長い鉢です。ホウキづくり(仕立て)の樹形にします。幹がちょっと傾いているので、針金でまっすぐになるようにします。
1ミリのアルミ線で、針金掛けをしました。幹が細いので、軽く掛けて、針金が幹に食い込まないようにします。
すべての鉢が、葉が芽吹きました。葉刈りは成功です。梅雨時期は雨の日が多く、新芽の成長が早いです。芽摘みとハカマ取りを、忘れないように注意しましょう。
6月25日のもみじのミニ盆栽です。枝と葉が増えて、樹形もよくなりました。葉が小さくなる予定でしたが、大きく成長しています。 幹や根に対して、葉の数に余裕がある可能性が高いです。もっと枝が増えて、葉の数が増えないと、葉の大きさが小さくなりません。
葉の大きさを小さくするために、様子を見て、2回目の葉刈りにチャレンジします。たくさんのミニ盆栽があるので、3つぐらいを試しに2回目の葉刈りをします。
今後は、夏の日差し対策をします。小さなミニ盆栽は、真夏の直射日光で、葉焼けします。葉焼けすると、キレイに紅葉できなくなります。梅雨が明ける前に、日差し対策をします。
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