トウカエデ(唐楓)は、ムクロジ科カエデ属の落葉性小高木です。原産地は、中国の長江流域や台湾になります。
学名は、Acer buergerianumで、サンカクカエデと呼ばれることがあります。
トウカエデは、育てやすく、病害虫に強いですので、街路樹などによく利用されます。
葉が浅く3つに分かれ、水かきがあるカエルの手のような形です。「カエデ」の名前の由来になります。
トウカエデは、寒くなり始めた秋の紅葉が美しく、おすすめの樹です。
樹が大きく成長すれば、春の4月~5月頃に、淡い黄色の花が集まって咲き、花が終わった後に、たくさんの実をつけます。
春に新緑や秋の紅葉を楽しむために、トウカエデを育てます。庭植えなどの大きな樹は、管理が大変になりますので、小さな鉢植えやミニ盆栽がよいです。
トウカエデの苗木
トウカエデの苗木は、種から発芽させて作った実生苗です。
種まきのポイントや様子を別の記事で詳しく書いていますので、参考にして下さい。
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トウカエデの苗木の樹高は、7センチぐらい。
地植え(庭植え)して成長すると、10メートルぐらいまで大きくなります。
トウカエデの小さな鉢植え
トウカエデの実生苗は、大きな鉢に植えていますので、
鉢上げをします。
鉢上げは、鉢に丁寧に1株ずつ、
植え付け・植え替えをすることです。
トウカエデを鉢上げする鉢は、ビニールポットを使います。価格が安いことが大きなメリットです。
ビニールポットの大きさは、直径6センチ、2号になります。小さな鉢植えやミニ盆栽の素材になりますので、小さな鉢で育てます。
ビニールポットの高さは6センチぐらい。
ビニールポットは、底に穴があり、
用土が流れ出ますので、鉢底ネットを敷きます。
底に、鉢底ネットを敷き、ビニールポットの用意ができました。
トウカエデの植え付け・植え替え
トウカエデの苗木を大きな鉢から取り出して、鉢上げをします。
必要な道具は、ハサミとピンセット、竹串、食器のナイフです。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
鉢から苗木を取り出す
鉢と土の隙間にナイフを入れ、そのまま1周させます。
根詰まりしていますと、ナイフを1周させることができませんので、一度抜き、別の場所に入れます。
園芸用の専用の道具である「植え替えナイフ」「スパチュラ」がありますが、食器のナイフで代用できます。
ステンレス製ですので、さびにくく、強度があります。
トウカエデの苗木を鉢から取り出すことができました。
トウカエデの根の状態
トウカエデは、細い
根ですが、たくさんありますので、
根の状態はよいです。
用土をすべて取り除き、トウカエデの根がよく見えるようになりました。
絡まった
根を竹串を使って、切らないように丁寧にほぐします。
用土を取り除いたトウカエデの苗木が、乾かないように水に浸けます。
苗木の準備
トウカエデの苗木は、
根が長く伸びています。
小さな鉢植えやミニ盆栽で育てますので、直根を切ることで、横根が増えて、樹形がよくなります。
根が少なくなって心配になりますが、水を吸収している
根は先端付近になりますので、長く伸びた
根は不要です。
トウカエデの苗木は、細い
根ですので、
植え付け・植え替え後は、しっかり管理をします。
トウカエデの苗木は、幹が真っ直ぐに伸びていますので、針金を使って、幹に曲を付けます。
針金は、直径1.5ミリのアルミ線を使います。幹に対して少し太いですが、太いほうが幹に食い込みにくいです。
幹に針金をかけます。幹に対して、45度ぐらいの角度で斜めに巻くとよいです。
根元に曲を付けました。
鉢に植え付けて鉢上げ
ビニールポットの底に用土を少し入れます。
トウカエデは、水もちがよく、腐植質に富んだ用土を好みます。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土を7:3の割合で混ぜた用土が適しています。
ミニ盆栽は、赤玉土の極小粒と軽石を8:2の割合で混ぜた用土を使います。
盆栽の基本の用土は赤玉土です。環境や管理の方法によって、最適な用土が異なりますので、いろいろな配合を試すとよいです。
根を切り、針金をかけた
トウカエデの苗木を用意したビニールポットに入れます。
ビニールポットの高さの底から8分目ぐらいまで用土を入れ、トウカエデの苗木の鉢上げが完成しました。
トウカエデの管理
トウカエデを鉢上げした後は、すぐに水遣りをします。鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
トウカエデの水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は、落葉していますので、完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。
鉢上げした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
トウカエデは、日当たり・風通しのよい場所で管理します。日差しが強い夏は、葉焼けしますので、日陰がよいです。
直根を切り、針金をかけた
トウカエデは9鉢。
直根を切らないで、針金をかけてない
トウカエデを5鉢。合計14鉢の
トウカエデを育てます。
成長の違いを確認します。
トウカエデの育て方のポイント
- 日当たりの良い場所で育てる。真夏は西日を避ける。
- 用土は市販の培養土。作る場合は赤玉土と腐葉土を7:3。
- 水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は、4月~9月に緩効性化成肥料を置き肥。
- 植え付け・植え替えは、春の芽吹く前の2月~3月。
トウカエデは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
鉢植えは根詰りしないように、2~3年に1回、植え替えをします。
トウカエデの今後
8月31日に、トウカエデの苗木を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候です。残暑が厳しく、暑い日が多いですので、葉焼けしないように注意が必要です。
トウカエデの今後の様子はこの記事を更新します。
1年間の育てる様子を記録します。
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