ビオトープに涼やかな彩りを添えてくれるシラサギカヤツリ。白く色づく花に見える苞葉(ほうよう)がシラサギが舞う姿のように美しく、メダカとの相性も抜群な水生植物です。
育てていると「最近、花の付きが悪くなった」「新芽がなかなか出てこない」と悩んでいませんか?シラサギカヤツリを元気に美しく保つ最大の秘訣は、適切な株分けと植え替えにあります。
シラサギカヤツリは非常に生育が旺盛で、放っておくとすぐに鉢の中で根詰まりを起こしてしまいます。根がパンパンになると新芽も土の中から顔を出すことができず、次第に株が弱ります。
この記事では、初めての方でも失敗しない「シラサギカヤツリの育て方」の基本から、株分け・植え替えの具体的な手順、そして美しさを維持する日常のお手入れ方法まで詳しく解説します。
「植え替えの時期はいつがいい?」「どんな土を使えばいいの?」といった疑問も、この記事を読めばスッキリ解決します。シラサギカヤツリをリフレッシュさせて、今年もメダカが泳ぐビオトープに、真っ白で可憐な花を咲かせましょう!
水草・水生植物の植え替えを簡単に成功させよう!
植え替えをするべき条件
- 植え付けて(植え替えて) 2年以上経過している。
- 鉢の底から根が伸びている。
- 鉢の大きさに対して植物が大きく成長している。
植え替えで注意することはたったの1つだけです。
植え替えをする時期に注意することです。水草・水生植物の種類によっての違いはありますが、5月から9月ぐらいなら大丈夫です。植物の名前がわかる場合は調べましょう。地域によっても時期に差が大きくなります。新芽が出ると植え替えが成功したと判断できます。時期に注意するのは、新芽が出る気温が必要だからです。もし新芽が出なくても翌春に出ることもあります。
水草、水生植物の植え替え・株分けの方法
準備するもの 途中で慌てないためにも必要なものを用意しよう。
- 水 すぐに水が必要になることがあります。散水ノズル付のホース(レバーを引けばすぐに水が出るように)またはバケツに水を入れておきましょう。
- 洗面器またはタライ 水草、水生植物は乾燥に弱いので水につけながらの作業になります。
- ハサミ 葉や茎、根を切るために必要です。ステンレス製の剪定ばさみがさびなくてちょっと太い根も簡単に切ることが出来ます。100円均一の園芸コーナーにあります。
- 鉢 植え付ける量に適した大きさのものを用意しましょう。
- 土 赤玉土などビオトープの底石に使用しているものでよいです。
シラサギカヤツリ(抽水性の水生植物)を株分けして植え替えます。
写真は2015年9月に購入したシラサギカヤツリを鉢に植え付けた時のものです。ビニールポットから取り出して、用意した鉢に入れて、隙間に赤玉土を入れました。2年後の2017年4月の写真です。冬に枯れてしまった葉をハサミで切ってしばらく様子をみていましたが新芽があまり出てこないので植え替えをすることにしました。
ちょっと大きな洗面器を用意して、株をこの中で株分けします。後片付けを簡単にするために容器やシートを準備するとよいです。100均で便利なものが販売されています。
割りばしや棒を使って鉢から株を引き出します。鉢の底から出ている根は切ります。逆さまにして、強引に引き抜きます。根詰まりがとてもひどい状況です。新芽が見えますが根が詰まって地表に出てくることが出来ません。
普通は根から土を落として古い根を切っていきますが、根詰まりがひどく土が落とせません。手で力技で引き裂いて根を切り株分けします。
水で土を洗い流して、きれいな株だけを取り出しました。古い根は少し黒くなっているので切ります。
キレイにした株を植え付けていきます。今回は実験的に鉢ではなく周りに穴の開いた容器に植え付けてみました。根詰まりの様子がよく見えて、ビオトープの水を根から吸収しやすくなりそうだからです。
10株くらいを入れてみました。バランスよくなるようにします。根の向きがそれぞれ違うのでなかなかうまくできませんが、入れ替えたり、根を少し切ったりして植えつけます。時間がかかって根が乾燥しそうであれば、水をかけましょう。
株と株の隙間に土を入れていきます。写真ではボラ土を使っています。ビオトープの底石のあまりなどでよいです。根が固定できればよいだけですから。割り箸などの棒で土を押して隙間がないように入れます。最後に茎がまっすぐになるように整えて完成です。
植え替えが終わったら水につけます。抽水性の水生植物なら根の部分が水中にあれば大丈夫です。種類によって水深に注意が必要なものがあるので、事前に検索して調べておきましょう。しばらくは直射日光の当たらない場所に置いてしばらく(1週間ぐらい)様子を見ましょう。
ビオトープでの植え替え後の様子
プラ舟のビオトープにレイアウトしたシラサギカヤツリです。新芽が伸びています。新芽が伸びてくれば植え替えは成功です。枯れた葉はハサミで切って手入れをします。葉の先の部分だけちょっと枯れているものは枯れている部分だけ切ります。斜めに切るとあまり気になりません。
7月になり、小さな白い花が咲きました。シラサギカヤツリの花が咲いている期間が長く、ビオトープのアクセントになります。
植え替えのときに余った根などは捨てないで、水に入れておくと新芽が出ます。写真の白い容器は植替えのときに余った根などを入れる専用容器です。適当に鉢に植え付ければ、新しいビオトープを作るときに役に立ちます。また、寒い地域の場合、越冬用にきれいな鉢に植えつけて深い受け皿を用意して水を入れて、室内で越冬させるとよいです。
シラサギカヤツリの手入れ
植え替えをしない場合は、冬に枯れた葉を残したままにすると、新芽が芽吹いてくると写真のようになります。枯れた葉を根元で切ります。ビオトープからシラサギカヤツリを取り出します。ビオトープの水草は鉢に植えてレイアウトすると手入れのときに簡単に取り出すことができるので便利です。
枯れた葉をすべて取り除きました。葉がとても細く、たくさんあるので、根元で枯れた葉だけを切ることは時間がかかり大変です。普段から枯れた葉を見つけたら、早めに切ることをお勧めします。
新芽だけになったシラサギカヤツリの鉢。汚れていた鉢をキレイに磨きました。葉が少し少なくなりましたが1ヶ月ぐらいすれば、増えます。
ビオトープにレイアウトしました。草丈が高くなる水草はビオトープの奥の隅にレイアウトするとバランスがよくなります。ちょっと日陰になりますが、シラサギカヤツリに、ちょうどよい栽培環境です。
1ヵ月後の様子です。新芽が増えて、とても美しくなりました。シラサギカヤツリは湿地で育つので鉢植えで楽しむこともできます。
鉢受け皿に水を溜めて、腰水にすると水切れの心配がなく、鉢植えとして育てることができます。
6月くらいから小さな白い花が咲き始めます。秋まで花が咲き続けるので長い期間楽しむことができます。花が終わると花茎が枯れるので根元からハサミで切り、美しい状態を維持しましょう。
シラサギカヤツリを元気に育てる5つのポイント
シラサギカヤツリはポイントさえ押さえれば、初心者の方でも長く花を楽しめる丈夫な植物です。
日当たり:
日光を好む性質 しっかり日に当てることで、シラサギカヤツリの最大の特徴である「白い苞葉(ほうよう)」が美しく色づきます。半日陰でも育ちますが、日当たりが良い方が株がしっかりし、花付きも良くなります。
水管理:
常に湿った状態をキープ(腰水) 「湿地植物(抽水植物)」なので、水切れは厳禁です。ビオトープに鉢ごと沈めるか、鉢植えの場合は受け皿に常に水を溜めておく「腰水(こしみず)」で育てましょう。
植え替え:
2年に1度の株分けが理想 繁殖力が非常に強く、すぐに根詰まりを起こします。2年以上経つと新芽が出にくくなるため、5月〜9月の暖かい時期に株分けを兼ねた植え替えを行いましょう。
冬越し:
寒さ対策と水分保持 寒さには比較的強いですが、冬場は地上部が枯れます。枯れても根は生きているので、水を切らさないように注意してください。寒冷地では、室内の明るい場所に取り込むと安心です。
お手入れ:
枯れた葉はこまめにカット 枯れた葉をそのままにすると新芽の邪魔になり、見栄えも悪くなります。新芽が芽吹く前の春先や、花が終わった後に根元からハサミで切り取ることで、常に美しい状態を維持できます。
シラサギカヤツリの育て方のまとめ
シラサギカヤツリは、少しの手間をかけるだけで見違えるほど元気になる水草です。今回の株分けや植え替え、そして日常の剪定をマスターすれば、ビオトープはさらに生き生きとした癒やしの空間になります。
「最近メダカが隠れにくそうだな」「水辺に涼しげな白が欲しいな」と感じたら、ぜひこの記事を参考にシラサギカヤツリのお手入れにチャレンジしてください。自分の手で育てた水草が白い花を咲かせ、その周りをメダカが泳ぐ姿を眺める時間は格別の喜びです。
「メダカの大工」では、他にもビオトープに似合うの水草や、メダカが喜ぶ環境作りについて発信しています。ぜひ他の記事もチェックして理想のビオトープを形にしていきましょう!












