ミナミヌマエビはメダカのビオトープで本当に役に立っているのだろうか


メダカとミナミヌマエビについて

ミナミヌマエビ
メダカの飼育において、同じ飼育容器で一緒に飼育することのできる生き物は限定されます。

メダカは魚の中でも小さい生き物で、外敵になることなく、共存できる生き物が少ないです

飼育する生き物ですので、見た目も重要です。メダカには癒しかわいらしさを求めていますので、一緒に飼育するものも同じような雰囲気の生き物がよいです。




メダカと共存できるミナミヌマエビ

ミナミヌマエビは雑食性で藻類(アオミドロなど)や生物の死骸を食べます。生きている生物を襲うことはありません。

体長は2~3センチの小さなエビです。大きな魚に食べられるエビです。メダカも同じくらいの大きさですので、ミナミヌマエビがメダカを食べることはありません。

日本の川に生息しているエビなのでメダカと飼育環境に大きな違いはありませんメダカの飼育容器にそのまま入れても大丈夫です。

ミナミヌマエビの入手方法

西日本の川には自然のミナミヌマエビが生息しているので、小さな川の草の所を網で、すくうと、採取することができます。

手間はかかりますが、ちょっと試してみたい人には、おすすめです。

アクアショップでも販売しているところもあります。

価格が安いのはヤフオクやネットショップですが、送料がかかるので少量(10~20匹)では、あまり安くはなりません。

ミナミヌマエビの飼育方法

メダカの飼育環境で飼育することができます。最初の水あわせをゆっくり時間をかけてしてあげたほうがよいです。エサを与える必要はありません。メダカのエサの食べ残しや藻などを食べることで十分です。

注意することは、屋外では寿命が1~2年ぐらいと短いため繁殖させないと、いつの間にか、ミナミヌマエビが全滅してしまうことがあります。

春と秋に産卵して稚エビが誕生しますが、メダカが小さな稚エビを食べてしまうことが多く、水草に隠れて生き残ったミナミヌマエビだけでは数が減少してしまいます。

水草を多く入れてミナミヌマエビが隠れる場所を作るか、別の飼育容器で育てることで繁殖させて数が減らないようにしましょう。

夏の高水温には、注意が必要です。水温が30度ぐらいで、動きがなくなり、30度以上になると危険な水温です。

深さのある飼育容器にするか、日陰になるように日よけを設置して、高水温からミナミヌマエビを守りましょう

冬の越冬は、水面が凍るぐらいでは問題ありません。飼育容器の底で、じっとして越冬します。

枯れ葉を入れてあげると、ミナミヌマエビの隠れ家やエサになり、屋外のビオトープでも越冬することができます。

メダカのビオトープで、ミナミヌマエビを繁殖する方法

水草
ミナミヌマエビの繁殖だけのために、ビオトープを用意することは、難しい場合は、メダカのビオトープに水草をたくさん入れて、ミナミヌマエビの繁殖する場所を作ります。

大きなプラ舟のビオトープの右側の3分の1ぐらいに、アナカリス(オオカナダモ)とマツモをたくさん入れて、メダカが侵入できないようにします

春と秋のミナミヌマエビの繁殖時期に、孵化した稚エビが隠れる場所を作ります。


ミナミヌマエビ
たくさん入れた水草の底には、ミナミヌマエビが大量にいます。網で簡単に採取することができます。


稚エビ
春の繁殖が終わった6月ぐらいになると、大人のミナミヌマエビだけでなく、稚エビを採取できるようになります。

小さい稚エビは、とてもかわいいです。もう少し成長すれば、メダカに食べられることはありません。

たくさんの水草を入れることで、メダカから稚エビを守ることに成功しました。


メダカのビオトープでミナミヌマエビに期待すること

メダカ ミナミヌマエビ

メダカの水槽でのミナミヌマエビ

メダカの水槽でミナミヌマエビを一緒に飼育すると、水面に近いところをメダカは泳ぎ、底にはミナミヌマエビがいます。

テリトリーが分かれていて、うまく共存できています。

水槽のガラス面のコケを食べてくれることを期待して、購入する人が多いようです。エサをあげなければ、コケを食べてくれます

メダカのビオトープでのミナミヌマエビ

メダカのビオトープでは水草を入れていますので、ミナミヌマエビは水草に隠れていることが多いです。時々、水面近くにいることもあります。

ミナミヌマエビ観賞するにはビオトープは適していません。探さないと見ることができないからです。どうしても見たいときは、エビ用の沈むエサをビオトープに入れると群がってきます。

藻(アオミドロなど)・コケ対策は、大きな期待はしないことです。発生初期の人間の目で見えるか見えないかぐらいの藻やコケなら食べてくれます。

小さいエビですので、食べることのできる藻・コケも限られてしまいます。

メダカのビオトープに藻(アオミドロなど)・コケが増えたら、キレイに掃除してからミナミヌマエビを入れると、効果があります。掃除の方法を記事に書きました。
関連記事メダカのビオトープの敵、藻(アオミドロ)を発生させない方法

ビオトープには底床に赤玉土などを使っていて、メダカのエサが沈んでしまうとメダカはうまくエサを食べることができません。メダカは浮いているエサをよく食べます。底に沈んでしまった食べ残しのメダカのエサをミナミヌマエビが食べてくれます

少し枯れ始めた水草の葉も食べるので、ビオトープをキレイに維持することができます。


ミナミヌマエビで飼育水の水質をチェックすることができます。

エビ(シュリンプ)はアクアリウムで人気が高く、メダカと同様に品種改良された珍しいシュリンプは、とても高価です。

ミナミヌマエビは、シュリンプの飼育ではパイロットフィッシュとして利用します。新しく立ち上げた水槽や掃除をして水を入れ替えた水槽に、ミナミヌマエビを入れて、数日間飼育します。

ミナミヌマエビが元気に飼育することができたら、飼育水が完成していることが確認できます。

アクアショップでは、水草の残留農薬の検査に使うこともあります。生産者から仕入れた水草の水槽にミナミヌマエビを入れて、死ぬことがあれば、農薬が残っていることがわかります。

ビオトープの飼育水の水質が悪くなると、メダカより水質に敏感なミナミヌマエビに先に影響が出ますミナミヌマエビが★になっている場合は、水質に注意が必要です。

メダカが調子が悪かったり、★になったときに、ミナミヌマエビが元気に泳いでいたら、飼育水の水質の問題ではなく、メダカの病気の可能性が高いです。



メダカのビオトープでのミナミヌマエビのまとめ

ビオトープのミナミヌマエビ

  • メダカのビオトープでは観賞には向いていない
  • 藻(アオミドロなど)・コケ対策には、ちょっと難しい
  • メダカのエサの食べ残しを食べてくれる
  • 水質に敏感なので、ビオトープの水質のチェックに利用できる
春のメダカのビオトープでは、水草も少なくミナミヌマエビも食欲が旺盛な時期なので観賞できますが、物陰に隠れていることが多いです。

ガラスの水槽で飼育すると、かわいらしい姿が観賞できます。エサを食べている様子がお勧めです。


メダカのビオトープでの藻・コケの発生は、栄養が豊富や日光がよく当たることが原因です。栄養が豊富なのは、メダカのエサの与えすぎで食べ残しがあるからです。

この食べ残しをミナミヌマエビが食べてくれることで、栄養が豊富な状態を解消できれば藻・コケ対策になります

ミナミヌマエビとメダカ
ビオトープでは、ミナミヌマエビメダカの食べ残しのエサを食べてくれて、水質の悪化を防ぐことに役に立っています


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