黒松の実生(種まき)を成功させるポイント:ミニ盆栽の素材の苗を作る


黒松 実生 種まき
盆栽で人気が高い黒松。一番安く、素材の苗を手に入れる方法は、 実生(種まき)です。

大きな盆栽になるまでは、長期間の栽培が必要で大変ですが、小さなミニ盆栽なら数年で飾ることができるようになります

黒松を購入して、実生(種まき)にチャレンジします。発芽した苗は、ミニ盆栽の素材の苗として栽培します。


黒松の種

黒松の種
黒松実生(種まき)をするために、が必要です。

黒松の樹からを採取できれば、無料で手に入れることができますが、ミニ盆栽に適した性質の黒松の樹を探すことは難しいです。

ミニ盆栽に適した黒松の園芸品種は、たくさんありますが、がよく販売され、手に入れやすい品種は、三河黒松です

三河黒松は、愛知県岡崎市が産地。葉が短く、幹が樹高に対して太く、幹肌の荒れ方もよいので、人気がある品種です。丈夫で栽培しやすいですので、おすすめです。

三河黒松は、インターネット通販で盆栽屋さんから購入しました。

盆栽屋さんのですので、ミニ盆栽の素材のを作ることに適しています。



だけを注文しましたが、クッション材付きの封筒で、丁寧に梱包されていました。盆栽種子の蒔き方や管理方法の説明が記載された用紙がついています。

価格が安いですので、送料が高く感じます。他の種も一緒に購入するとよいです。


購入した三河黒松の種

販売サイトには、「容量:約1.5ml(約45〜50粒)」と記載されていました。

ビニール袋から三河黒松の種を取り出して、鉢受け皿に出します。

種 数
を数えると、全部で62個ありました。記載されていた「約45~50粒」より多く、得した気分です。

約1.5mlとなっていますので、計量スプーンなどで測って、ビニール袋に入れている可能性が高く、の大きさなどによって数が異なります

が小さいので、数が多くなったかもしれません。




実生(種まき)の準備

常温の水
種まきする前に、黒松1日以上、常温の水につけます

にたっぷり水分を含ませて、発芽しやすい状態にします。

沈む種
を水に入れて、すぐは沈みません。しばらくすると水に沈みますので大丈夫です。

2日後
2日後ほとんどのが水に沈みましたの色が水を含んで変化しています。

水に沈むが発芽しますので、常温の水につけることで、に水を含ませる種まきの準備との選別の2つの作業が同時にできます。

5個
62個のの中で、5個だけが水に沈みませんでした。8%ぐらいですので、優秀な数字です。

黒松の実生(種まき)を成功させるポイント
1 種を1日以上、常温の水につける


種床の準備

種床
をまく用土を入れた容器を種床(たねどこ)と呼びます。

三河黒松のが62個と多くありますので、種床をどのようなものにするか?考える必要があります。

種床を選ぶときは、「種まき後の管理」と「苗の栽培」の2つのことを決めます。

「種まき後の管理」は、種床を置く場所を確保しなければなりません。直射日光が当たると、乾きやすくなりますので、明るい日陰が適しています。

毎日、水遣りをしますので、目に入る場所のほうが、水遣りを忘れることがありません。

種の数が多いから、大きな種床にすると、置く場所に困ることになります。

「苗の栽培」は、発芽後にどのくらいの大きさまで種床で栽培するか?を決めます。

黒松ですので、発芽後、すべての苗を軸切り挿し芽する場合は、小さい種床で問題ありません。

軸切り挿し芽は、発芽した苗を挿し木して、最初の枝までの幹の長さを短くする手法です。黒松のミニ盆栽に、よく使われる手法になります。

発芽した苗をいつ植え替えるかを考えることが必要です。

春に発芽しますので、すぐに植え替えるか?秋に植え替えるか?翌年の春に植え替えるか?

苗の大きさが異なりますので、をまくときに、の間隔をどのくらいにするか?決まります。

種床は2つ準備することにしました。1つは発芽後、軸切り挿し芽するための種床。もう1つは、そのまま翌年の春まで1年間、発芽した苗を栽培するための種床にします。

鉢
軸切り挿し芽するための種床は、直径18センチ(6号)の浅型のです。密集してをまいて問題ありませんので、20~30個のをまきます。

育苗箱
翌年の春まで1年間、発芽した苗を栽培する種床は、育苗箱にしました。大きいですが価格が安いメリットがあります。

縦 横
縦の長さは265ミリ、横は348ミリ。

育苗コンテナ12型
アップルウェアーの育苗コンテナー12型です。日本製ですので、耐久性が高いです。

スリット
底がスリット状で、排水性(水はけ)がよい特徴があります。

鉢底ネット
6号の鉢は、底に大きな穴がありますので、鉢底ネットをセットして、鉢底石を敷きます。

鉢底石
育苗箱は直接、鉢底石を敷くことができます。種まき後は、乾かないように管理する必要がありますが、排水性(水はけ)がよい状態が適しています。

鉢底石は、砂利、軽石など、どのようなものでも大丈夫です。ボラ土(日向土)を使いました。

宮崎県が産地ですので、福岡県のホームセンターや園芸店では、安い価格で販売されています。大粒、中粒、小粒、細粒とサイズが豊富で使いやすいです。

赤玉土
黒松種まきの用土は、赤玉土の小粒です。ホームセンターや園芸店で販売されている価格の安い赤玉土でよいです。

盆栽のように長期間、植え替えをしないための用土でなく、発芽するまでの短期間と発芽後の1年間の栽培のための用土ですので、問題ありません。

7分目
鉢と育苗箱の高さの7分目くらいまで用土を入れて、種床の準備が完了です。

黒松の実生(種まき)を成功させるポイント
2 「種まき後の管理」と「苗の栽培」によって種床を決める


黒松の実生(種まき)

種 25個
鉢の種床に、黒松を均等に並べて、種まきをします。

黒松は小さいですので、用土の上に並べて、種まきをしました。25個のをまくことができました。

記録すると、発芽した数によって、発芽率が分かります。

かぶせる
の上から、赤玉土の小粒をかぶせます。

かぶせる量は、の大きさの1.5~2倍くらいが基本ですが、三河黒松は小さいですので、1センチぐらい赤玉土の小粒をかぶせました。

鉢 種まき
鉢の種床の黒松実生(種まき)ができました。

育苗箱 37個
育苗箱の種床は、大きいですので、間隔が広くできます

水に沈んだを32個、水に沈まなかったを5個、合計37個のを並べました。

赤玉土 かぶせる
並べたの上から赤玉土の小粒をかぶせます。

黒松 実生 育苗箱
育苗箱の種床も、黒松実生(種まき)が完了しました。

黒松の実生(種まき)を成功させるポイント
3 種の上にかぶせる用土は1センチぐらい


黒松の種まき後の管理

水遣り
種まき後は、すぐに水遣りをします。鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。

最初に泥水が流れますが、赤玉土の表面に付着している微塵が原因です。微塵は固まると、排水性(水はけ)が悪くなりますので、最初の水遣りで、流し出します。

育苗箱 水遣り
育苗箱は大きいですので、水遣りが大変です。ジョウロよりホースに散水ノズルを付けると便利です。

明るい日陰
直射日光が当たらない明るい日陰で管理します

水遣り
用土が乾かないように、水遣りする必要があります。

黒松の実生(種まき)を成功させるポイント
4 用土が乾かないように、明るい日陰で管理する




黒松の実生(種まき)の今後

11月16日に、黒松種まきをしました。

種まきの時期は、採取後にすぐにをまく「採りまき」と保管して暖かくなってからをまく、2つの時期があります。

を保管する方法は、乾燥しないように湿らせたキッチンペーパーなどで包み、冷蔵庫で保管することが難しいので、「採りまき」をしました。

暖かくなる春まで5ヵ月間ぐらい、水遣りをする必要があることがデメリットです。

九州の福岡県の平野部で栽培していますので、早ければ、3月中旬発芽する可能性があります。

発芽の様子やミニ盆栽の素材のを作る様子は、この記事を更新します

黒松実生(種まき)で、安く、たくさんのを手に入れましょう。

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