ヒイラギ(柊)の徒長した枝を剪定しましたので、挿し木にチャレンジします。
ヒイラギ(柊)は、同じモクセイ科のキンモクセイ(金木犀)が挿し木で増やすことが難しく、花が咲くまで5年以上かかるとされていますので、挿し木が難しい樹木になります。
剪定した不要な枝ですので、気軽にチャレンジできます。成功すれば、ヒイラギ(柊)のミニ盆栽を作るための素材を手に入れることができますので、楽しみです。
親木はヒイラギ(柊)の矮性品種「香姫」
挿し木の親木は、ヒメヒイラギよりも、さらに葉が小さい、矮性品種「香姫」、樹高8センチと小さい樹です。ミニ盆栽を作るために育てています。ヒイラギ(柊)「香姫」の剪定の様子は別の記事で詳しく書いています。
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ポイント①
挿し木する時期は、梅雨入りした6月から7月が最適です。暖かくなった春に芽吹いた新しい枝を使います。茎の色が緑色から茶色に変わるくらいがよいです。
ポイント②
挿し穂は、10センチくらいの長さで、病害虫の被害なく元気な枝を選びます。葉と葉の間隔の小さい、節が詰まった枝が適しています。
ポイント③
水揚げをします。挿し穂を水につけて、水分を十分に含ませる作業になります。根からの水分の補給がなくなりますので、葉や茎にたっぷり水分を含ませることで、挿し木した直後に乾燥して枯れることを防ぎます。最低でも1時間以上は水揚げすることをおすすめします。
ポイント④
挿し穂の切り口は、よく切れる刃物を使います。雑菌が付かないようにキレイに洗った刃物で切ります。カッターやカミソリなら新品を使いましょう。水を吸収する面積が広くなるように、斜めに切ります。水切りすることで水の吸収がよくなります。
ポイント⑤
挿し床は、鉢などの容器に鹿沼土や赤玉土などの用土を入れて作ります。用土は雑菌が繁殖しないように清潔なものを使います。粒が小さいほうが乾燥しにくく保水性が高いです。
ポイント⑥
発根する可能性を高くするために、発根促進剤を使います。挿し穂の切り口に塗ることで発根を促進させる薬剤になります。ホームセンターや園芸店で販売されていますので、用意しるとよいです。植物の活力をアップさせるメネデールなどの活力剤を使用することもあります。
ポイント➆
挿し木した後は、乾燥させないように明るい日陰で管理します。毎日の水遣りや暑い日は鉢受け皿に水を入れて対処します。
ヒイラギ(柊)の挿し木① 挿し穂を作る
ヒイラギ(柊)の剪定した枝をバケツの水に入れて、2時間くらい水揚げしました。水揚げする時間が長いほうがよいですが、挿し穂の大きさから含むことができる水分には限界がありますので、長時間することによって成功率が高くなる保証はありません。
挿し木する時期が悪く、空気が乾燥していれば、長時間水揚げした挿し穂もすぐに乾燥します。
挿し穂の長さは、10~15センチが一般的ですが、ミニ盆栽を作るための挿し穂ですので、短くしました。
手でむしり取ると簡単ですが、樹皮が剥がれて挿し穂が傷つくことがありませので、大変ですが、1枚ずつ葉をハサミで切ります。
ヒイラギ(柊)の挿し木は難しいですので、挿し穂はできるだけ多いほうがよいです。
挿し穂の長さによって、挿し木が成功できるか?成功率を確認します。
ヒイラギ(柊)「香姫」の苗の枝ですので、前年に伸びていますので太いです。春に芽吹いた枝を梅雨時期の6月頃に挿し穂にする場合は、もっと細くなります。
水を吸収して、発根する部分でもありますので、挿し木で挿し穂の切り口は最も大切な部分です。
刃物は、清潔でよく切れるものを使います。カッターやカミソリが手に入りやすいです。新品の刃を使えば切れ味がよく、清潔です。
カミソリはそのまま使うことができますが、カッターの新品の刃はサビが発生しないように、防ザビ剤が塗られていますので、使う前に洗剤などでキレイに洗います。
植物の茎には水が通る管である道管があります。とても細い道管に空気が入ると水を吸い上げることができなくなります。
空気中で挿し穂の根元を切ると、導管に空気が入ることがありますので、水の中で切ることで、空気が入ることを防ぎます。
花屋さんが切り花を作るときも、水をよく吸い上げて、花もちがよくなるように水切りします。
寒い時期に行う挿し木である休眠挿しは、太い枝でもできますが、常緑樹のヒイラギ(柊)は葉が芽吹いていない状態で行う休眠挿しはできません。
樹皮の色が幹に近く、挿し穂に適しているように見えませんが、発根する可能性があるかもしれませんので、挿し木してみます。
ヒイラギ(柊)の挿し木② 挿し床を準備する
ヒイラギ(柊)の挿し木の挿し床は、素焼き鉢を使います。挿し木で挿し穂を挿す用土を入れた容器のことを挿し床と呼びます。たくさんの挿し穂を挿し場合は、大きな容器が必要です。
大きな育苗箱に用土を入れて、剪定した枝をすぐに挿し木できるようにしている園芸愛好家の人も多くいます。
鹿沼土は酸性の用土ですが、挿し木に問題なく使えます。メリットは清潔であること、粒が崩れにくいことの2つです。
ヒイラギ(柊)の挿し木➂ 挿し穂を挿す
ヒイラギ(柊)の枝から挿し穂を作り、挿し床の準備ができて、最後の挿し穂を挿し床に挿す作業です。発根促進剤ルートンを塗る
ルートンは粉末状ですので、小さな鉢受け皿などの容器に出すと使いやすいです。
挿し穂を挿し床に挿す
よく切れる刃物で作った挿し穂の切り口が、挿し床の用土に挿すときに、傷つくことを防ぐために穴を作ります。
ヒイラギ(柊)の挿し木の管理
ヒイラギ(柊)の挿し木は、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。晴れた日に昼間に留守をする場合は、鉢受け皿に水を少し入れて管理すると、夕方になっても用土が乾燥することがありません。
挿し木の作業は1日で終わりますが、管理は発根するまで長い期間で、毎日のことになりますので、大変です。
ヒイラギ(柊)の挿し木の今後の様子は、この記事を更新します。
発根して、鉢上げするまでを記録していきます。失敗しても親木がありますので、何回でもチャレンジできます。
ヒイラギの挿し木の発根
9月30日、撮影。暑さが厳しい夏で、枯れた挿し穂がありましたが、ヒイラギの挿し木が発根しました。
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草花用の肥料は粒が小さく、ミニ盆栽にも与えやすいです。
水遣りをすると肥料が少しずつ溶けますので、ゆっくりと効果が表れ、肥料による被害が少ない特徴があります。
次の更新は花が咲く様子を予定しています。
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