河津桜の花は、濃いピンク色で、咲く期間が長いことが特徴です。
河津桜は、バラ科サクラ属の落葉小高木で、学名はPrunus lannesianaになります。
園芸品種ではなく、オオシマザクラとカンヒザクラの自然交配種と言われ、昭和30年頃、静岡県河津町で発見されたことが名前の由来です。
河津桜の植え付け・植え替えの時期である11月～12月になると、苗木が販売されます。
ホームセンターで、河津桜の苗木を見つけましたので、購入しました。
庭植え(地植え)すると、大きく成長しますので、河津桜を鉢植えで育てることにチャレンジします。
いろいろな桜を育てています。
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河津桜の苗木
ラベルの写真で、花の色や形を確認して、購入しましょう。
Prunus lannesiana 'kawazu-zakura'
河津桜
バラ科の落葉小高木
サクラは日本の国花として日本人に古くから親しまれています。その豪快に咲き乱れる姿は他にはない魅力の一つです。毎年春の訪れが楽しみになるように。
用途
お庭のシンボルツリーとして人気を集めています。
河津桜の作業カレンダー(関東標準)
- 開花期：2月中旬～3月中旬
- 植えつけ：11月～12月
- 整枝剪定：5月と11月～12月
- 施肥：4月と7月
- 病虫害：4月中旬～9月中旬
落葉して葉がありませんので、枯れた枝がなく、芽がたくさん付いている苗木がよいです。
一番上の枝元で、直径1.4センチぐらいあります。
河津桜を鉢植えで育てる
河津桜は花が美しく、新緑や紅葉を楽しめる樹ですが、シンボルツリーや庭木にすると、大きく成長して管理が大変になりますので、あまり好まれません。
成長して樹高が大きくなると、病害虫対策や剪定、落ち葉の掃除などが大変になります。
鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。
河津桜は、枝が横に広がりますので、鉢植えに、あまり適していない桜になります。
桜は剪定を嫌いますので、枝が太くなる前に剪定することで、サイズが大きくならないように管理します。
植え替えが必要になりますが、2～3年に1回ですので、大変ではありません。
河津桜を鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90％以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
根詰りすることがなく、河津桜を元気に育てることができます。植え替えも2～3年に1回で大丈夫になります。
スリット鉢のサイズは7号(直径21センチ)、CSM-210になります。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
仕切りが4ヵ所に設置され、根が鉢の底に沿って伸びることを防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、河津桜を鉢植えで育てることができます。
生産者向けの商品ですので、デザイン性がよくないことがデメリットです。鉢カバーを使うことで、見た目がよくなります。
鉢の高さは18センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、河津桜をよい状態で育てることができます。
幹の先端の枝が大きく成長しますので、バランスが悪くなるからです。
残した枝から新しい枝ができると、樹形がよくなります。
今回は、幹をそのままの状態で鉢に植え付け・植え替えをします。
河津桜の取り木にチャレンジするために、幹を長く伸ばしたままの状態で育てます。
取り木が成功すると、河津桜が2鉢できますので、1つの鉢は、小さく盆栽風に仕上げることができます。
小さくすると枯れる可能性がありますので、取り木や挿し木で増やす必要があります。
河津桜の植え付け・植え替え
河津桜の苗木を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串、食器のフォークとナイフです。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
苗木を鉢から取り出す
最初に、底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかって鉢から取り出すことができません。
根が鉢の底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
底に届くまで深く挿します。
根が張っていますと、ナイフを横方向に動かすことが難しいですので、挿して、抜くを繰り返して、鉢を1周します。
園芸用品で、専用の道具である「植え替え用ナイフ」「植え替え用スパチュラ」がありますが、100均のナイフで代用できます。
専用の道具は、使いやすくて便利ですが、価格が高いことがデメリットです。
使用頻度が高い場合は、専用の道具を購入しますが、時々しか使わない道具は、代用品がよいです。
鉢を横向きにして、河津桜の苗木を鉢から取り出します。
根詰りしにくく、成長がよいので、苗木にも使われるようになりました。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備をする
河津桜の苗木を鉢から取り出すことができ、根鉢の状態になりました。
根鉢は、苗木を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根の状態は悪くはないです。横向きに伸びる根がなく。根の量もたくさんあります。
スリット鉢のような形状の鉢の効果だろうか？
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
ピンセットを使って、河津桜の根鉢の表面の土を崩します。
表面の土がとても硬い場合は、食器のフォークを使うとよいです。
100均のフォークは、ステンレス製でサビにくく、強度があります。
園芸用品に専用の道具である、「根さばき」や「根かき」がありますが、フォークで代用できます。
根が見えるまで、根鉢の表面の土を崩します。
根元は幹や根を傷つけないように、竹串を使って、丁寧に土を崩します。
竹串は、素材が竹ですので、適度な硬さで幹や根を傷つけにくい特徴があります。
ちょっとした作業に使えますので、園芸用に100均で購入するとよいです。
残らないようにキレイに取り除きました。
根元が見えてきました。根元は、幹から根が生えている部分です。
公園などにある大きな樹は、根の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
向きの悪い根はハサミで切ります。
河津桜の根鉢は、表面の土を崩しただけで三分の一くらい高さが減りました。
根鉢の底は、水はけが悪く、根腐れしやすい場所になります。
土を取り除き、新しい用土になることで、水はけがよくなり、根腐れの心配がなくなります。
切って取り除くこともできますが、次の植え替えまで、このままの状態にします。
鉢に植え付け・植え替えをする
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土でも育てることができます。
用土を作る場合は、赤玉土の中粒と腐葉土を7：3の割合で混ぜるとよいです。
河津桜を入れて、根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差にあるように調整します。
高い場合は、用土を減らし、低い場合は用土を足します。
少し高いですので、用土を減らしました。
河津桜の根鉢を竹串で突き、固まった土を崩して、水はけ(排水性)がよくなるようにします。
鉢の中ですので、根鉢があまり崩れません。
粒が小さいほうが保水性がよくなりますので、鉢植えでも水切れしにくいです。
仕上げに軽石を敷きます。
水遣りや雨で、表面の赤玉土の粒が崩れなくなりますので、水はけ(排水性)と通気性がよい状態を維持できます。
河津桜の管理
微塵が鉢の中で固まると、水はけ(排水性)が悪くなります。固まる前の最初の水遣りでキレイに流し出すことが大切です。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
河津桜の水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は落葉していますので、完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。
花が咲く期間である春は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が傷みます。
水遣りができないときは、鉢受け皿に水を入れて腰水で管理するとよいです。
長時間、腰水をすると根腐れの原因になりますので、夜は水の中から鉢を出します。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
落葉していますので、芽を確認して、異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
河津桜は、日当たりのよい場所で管理しますが、鉢植えですので、水切れしないように、水遣りの時刻や回数によって、日当たりを調節します。
暑い夏は、西日が当たる場所は避けてください。
半日陰でも育てることができますが、枝が徒長して、花が咲かないことがあります。
河津桜の育て方のポイント
- 日当たりがよい場所で育てる。
- 肥沃で、水はけがよい用土。
- 水遣りは、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は4月と7月に緩効性化成肥料を置き肥で与えます。
- 剪定は花後の5月頃に、2～3芽を残して枝を切る。
- 植え付け・植え替えは、11月～12月が適しています。
河津桜は基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
耐暑性が強く、丈夫ですので、育てやすい樹です。
鉢植えは根詰りしないように、2～3年に1回、11月から12月に植え替えをします。
河津桜は、新しく伸びた枝に花が咲きますので、花後の剪定が大切です。
剪定する時期が遅くなると、枝の成長が遅れますので、花芽ができにくくなります。
河津桜の今後
11月21日に、河津桜の苗木を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てていますので、温暖な気候です。本格的に寒くなるのは、12月中旬ですので、1ヵ月間ぐらいで落ち着き、冬越しできることを期待します。
河津桜の今後の様子はこの記事を更新します。
河津桜の鉢植えが、無事に冬越しして、2～3月頃に花が咲くことを期待します。
1年間の育てる様子を記録します。
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