ロウバイの育て方:鉢植えで香りがよい美しい黄色い花を楽しむ


 
ロウバイ
ロウバイ(蝋梅)は、ロウバイ科ロウバイ属の落葉性低木です。原産地は中国で、江戸時代に日本に伝わりました。

学名は、Chimonanthus praecoxで、12月中旬から2月に、ロウ細工のような黄色いが咲きます

まだ寒い新春に、香りがよい美しいが咲きますので、冬の楽しみです。

よく利用する激安園芸店で、ロウバイの苗木が販売されていました。冬は寂しくなりますので、ロウバイの苗木を探していました。

価格が安いので、購入しましたが、とても大きな苗木です。剪定をすれば、小さくすることができます。

大きなロウバイ鉢植えで育てることにチャレンジします。



ロウバイの苗木

ロウバイ 苗木
ロウバイの苗木の樹高は100センチぐらい。

樹高がとても大きい苗木です。地植えすれば、樹高が4メートルぐらいまで大きく成長します

小さいほうが管理が簡単ですので、大きく成長しないように、鉢植えで育てます。

樹高が大きい苗木でしたが、価格が安いので、購入しました。剪定取り木挿し木をすることで、小さくすることができます。


幹
幹は60センチぐらいで、先端に2本の徒長枝があり、長く伸びていることが苗木が大きい原因です。

徒長枝を根元で剪定すれば、普通の樹高の苗木になります。

幹に枝が少なく、短い枝だけになりますので、徒長枝を剪定すると枯れる可能性があります







幹の太さ
幹の太さは、根元で直径28ミリぐらい、とても太いです。

左のとても太い徒長枝があります。樹皮が新しいですので、徒長枝であることが分かります。

太い徒長枝の下に細い枝もあります。


つぼみ
2月上旬ですが、ロウバイの苗木に、つぼみがありますつぼみは3つだけですが、を確認できますので、楽しみです。

満月ロウバイ(Chimonanthus praecox ‘Mangetsu’)ですので、花びらが丸く、全体が黄色の大きなが咲く品種になります。



ロウバイの鉢植え

ロウバイ 鉢植え
ロウバイは、樹高が4メートルぐらいまで成長する落葉性低木です。大きく成長すると、管理が大変になりますので、鉢植えで育てます

鉢植えで育てることで、管理が簡単になります。

日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、鉢植えは簡単にできます。


大きな鉢
家にある一番大きな鉢に、ロウバイの苗木を入れてみました。

植え付け植え替えをすることができそうです。


直径
準備した駄温鉢の直径27センチと9号のサイズです。


鉢の高さ
鉢の高さは22センチぐらい。大きいですので、移動が大変です。

駄温鉢ですので、栽培に適した鉢ですが、苗木は大きいですので、水切れが心配になります。



ロウバイの用土

ロウバイ 用土
ロウバイは多湿に弱く、根腐れを起こして枯れやすいので、水はけがよい用土が適しています

ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます。

用土を作る場合は、赤玉土腐葉土7:3の割合で混ぜた基本の用土が適しています。


均一
赤玉土腐葉土が均一になるように混ぜます。


鉢底ネット
駄温鉢は、底に大きな穴がありますので、鉢底ネットをセットします。


鉢底石
水はけをよくするために、鉢底石を2センチ敷きました。


土入れ
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。

園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。


3分目
鉢の高さの底から3分目まで用土を入れて、ロウバイの鉢の準備ができました。

植え付け植え替えは、最初に鉢の準備をします

土の中にあるは乾燥しやすいですので、短時間で植え付け植え替えをする必要があります。



ロウバイの植え付け・植え替え

植え付け 植え替え
ロウバイの苗木を、鉢に植え付け植え替えをします。

必要な道具は、ハサミピンセット竹串フォークです。

鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。

鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け植え替え用に購入するとよいです。

ロウバイ植え付け植え替えに適した時期は落葉期です。寒さが厳しい時期を避けて、11~12月と2月中旬~3月がおすすめです。



根巻き苗

根巻き苗
購入したロウバイの苗木は、根巻き苗です。

根巻き苗は、掘り上げた苗木のを麻布と麻ひもで包み、保護しています。麻布と麻ひもを外さないで、植え付け植え替えをします。


接ぎ木テープ
根元に接ぎ木テープが残っていましたので、ピンセットで取り除きました。


麻布 麻ひも
準備した鉢が大きくありませんので、麻布と麻ひもを外して、植え付け植え替えをします。


麻ひも
麻ひもをハサミで切って、取り除きました。


麻布
麻布は簡単に取れました。



ロウバイの根鉢

根鉢
ロウバイの苗木から、麻布と麻ひもを取り除き、根鉢の状態になりました。

根鉢は、苗木を鉢やポットから取り出して、と土が固まって見えている状態のことです。


固めて
土をキレイに固めてあります。



根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備

根元
幹からが生える根元まで、フォークを使って、表面の土を取り除きます。

表面の土が固まっている場合は、フォークが役に立ちます。食器のフォークは、「根さばき」「根かき」の代用品として使えます。


フォーク
フォークを使って、根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。

公園などにある大きな樹は、の一部が地表に見える状態です。根元の位置が地表になると、樹の成長がよくなります

苗木が大きく、鉢は9号(直径27センチ)と、あまり大きくありませんので、浅く植え付けすることで、用土を増やせます。


準備
根鉢の高さが小さくなりました。

鉢に植え付け植え替えをする準備ができました。



鉢に植え付け・植え替えをする

根元の位置
根鉢をの表面の土を崩したロウバイ用土を入れて準備した鉢に入れます。

根元の位置を確認します。

のフチより2センチ下まで用土を入れますので、根元の位置を調節します

高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。低いですので、用土を足しました。


隙間 用土
根鉢と鉢に隙間がありますので、用土を入れます。


赤玉土 隙間
の間に用土が隙間なく入るように竹串で突きます。赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。

用土は、一度に多く入れないで、少しずつ入れて、竹串で突き、隙間をなくします。


赤玉土
表面は、腐葉土を入れないで、赤玉土だけにしました。


深く挿す
根鉢の中心部分を竹串で深く挿すと、水通りや通気性がよくなります。鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れる心配がありません。

竹串は素材が竹ですので、適度な硬さでを傷つけにくく、使いやすいです。


軽石
仕上げに軽石を敷きます。


散水ノズル
軽石を敷くことによって、水遣りや雨で赤玉土の粒が崩れることを防ぎます

水流が強い散水ノズルで水遣りしても、大丈夫です。

植え付け植え替えをして、ロウバイ鉢植えが完成しました。



ロウバイの管理

水遣り
ロウバイの苗木を鉢に植え付け植え替えした後は、すぐに水遣りをします。


泥水
最初は、鉢の底から泥水が流れます。


透明な水
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます

赤玉土の表面に付着している微塵(細かい泥)を水遣りで流し出します。微塵は固まると水はけや通気性が悪くなります。

固まる前の最初に水遣りで、キレイに流し出すことが大切です。

ロウバイ水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。

春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は落葉していますので、完全に乾かないように3~4日に1回ぐらいが目安になります。

寒さが厳しい真冬は、暖かい日の午前中に水遣りをします。午後に水遣りをすると鉢の中に残った水が夜間に凍ることがあります。

が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れするとが傷みます

寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。


明るい日陰
植え付け植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します

つぼみが萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。

ロウバイは、日当たり・風通しのよい場所で管理します。暑い夏は、西日が当たらない、風通しのよい場所で管理します。

耐寒性・耐暑性が強いですので、育てやすい樹です。が咲く冬は、冷たい風が当たらない場所で管理します。



ロウバイの育て方のポイント

  • 日当たり・風通しがよい場所で育てる。
  • 水はけのよい用土。市販の培養土が適しています。作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3で配合。
  • 水遣りは表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
  • 肥料は、冬の12月頃に寒肥、成長期の4~5月に、緩効性化成肥料を置き肥。
  • 植え付け植え替えは、落葉期の11~12月、2~3月。

ロウバイは、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。

が終わった後の生育期は、水切れに注意して下さい。耐寒性・耐暑性が強く、特別な保護は必要ありません。

剪定は、が終わった後の新芽が芽吹く前の3月頃が適した時期です。枯れ枝や徒長枝を剪定します。

鉢植えは、2~3年ぐらいに1回、植え替えをします水遣りのときに水が抜けなくなったり、の色が悪くなったり、黒い斑点がでたりしますので、分かりやすいです。




ロウバイの今後

ロウバイ 今後
2月7日に、ロウバイの苗木を鉢に植え付け植え替えしました。

九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、冬越しは保護の必要がなく簡単ですが、夏はとても暑く、水切れに注意が必要です。

ロウバイ今後の様子はこの記事を更新します

最初の目標は、を咲かせることです。つぼみは3つしかありませんが、香りがよい美しいを楽しみます。

が終わったら、剪定取り木挿し木をして、樹高を小さくします。取り木挿し木で小さな鉢植えや盆栽を作ることにチャレンジする予定です。

1年間の育てる様子を記録します。



ロウバイの花が咲く

ロウバイ つぼみ
2月13日、撮影。

ロウバイの苗木を鉢に植え付け・植え替えをしてから、1週間が経過しました。

つぼみが膨らみ始めました。


ロウバイの花
2月15日、撮影。

ロウバイが咲きました。ロウ細工のような黄色いが美しく、よい香りがします。

来シーズンは、で満開になるように育てます。



ロウバイの剪定

葉 枝
5月20日、撮影。

鉢植えのロウバイは、が芽吹き、枝が伸びました。

ロウバイは、春に伸びた新しい枝にが付きます。

幹から短く伸びる枝にが付きやすく、長く伸びる枝には、が付きにくいですので、根元で剪定をします。


3本の枝
幹の先端から3本の枝が長く伸びています。

樹高が大きくなり、長く伸びた枝にはが咲きにくいですので、剪定をします。


ハサミ 根元
新しく伸びた枝の根元をハサミで切りました。


短い枝
茶色の幹から短く伸びる枝を残します。


剪定した枝
剪定した枝。


挿し木
剪定した枝を使って、挿し木にチャレンジしました。

挿し木の様子を詳しく記事に書きました。
関連記事



取り木 樹高
ロウバイは、樹高が大きいですので、先端部分を取り木しました。

取り木の方法を詳しく説明した記事があります。
関連記事



取り木
取り木で増やした株で、ロウバイミニ盆栽を作ります。

6月になると、梅雨入りします。7月下旬の梅雨明け頃に、取り木が成功できたか?判明します。

次の更新は、挿し木取り木の結果になります。









スポンサーリンク
スポンサーリンク


0 件のコメント :