発芽したもみじの苗を寄せ植え、懸崖(けんがい)にして紅葉を楽しむ


種から発芽したもみじの成長

もみじが種から発芽して成長しました。4月に発芽してから5ヶ月間が経過して、9月のもみじの写真です。一番長く伸びた株は、樹高が約60センチあります。小さな株は、樹高が10センチぐらいで、プランターに10株のもみじの苗があります。

もみじの苗を何もしないで、そのまま育てると、枝がなく、まっすぐ伸びて成長します。苗の先端の切って、成長することを止めることもできます。樹高を短くすることは、冬に剪定すればよいので、どのくらいまで伸びて成長するか?確認してみました。

もみじの苗の植え替え

発芽して1年目のもみじの苗で紅葉を楽しむために、植え替えをします。もみじの植え替えの時期は、春の芽吹く前の3月ぐらいが適しています。根を剪定しないで、植え替えるだけなら、涼しくなった秋に植え替えをしても大丈夫です。

植え替えをするために鉢を用意する

もみじの苗
もみじの苗の状態を確認します。どのくらいの大きさの鉢に植え替えるかを決めるためです。幹が細いので、根も細く、ちょっと大きいですが4号(直径12センチ)か5号(直径15センチ)ぐらいの鉢があれば、根を剪定することなく、植え替えをすることができそうです。

鉢
1年目のもみじの苗なので、これから成長して樹形を作ります。どのようなもみじになるか?わからないので、使っていない鉢から、よさそうなサイズのものを探しました。

枝を増やしたり、幹を太くしたいので、浅い鉢ではなく、普通のタイプの鉢を使います。ある程度の大きさに成長するまでは、普通の鉢がもみじの成長によいです。

浅い鉢は水遣りの管理に注意が必要です。普通の鉢より、土が乾きやすく、夏は1日2回の水遣りが絶対必要です。根詰まりするまでの時間が早く、適した時期以外の植え替えをすることになる可能性もあります。

もみじの苗は10株ありますが、用意できた鉢は4つです。小さなもみじの苗は、1つにまとめて、寄せ植えにして植え付けることにします。

もみじの苗の植え替えをする

小さなもみじの苗なので、根も少なく、植え替えは簡単です。注意することは、根を傷つけないようにすることだけです。

もみじの苗をプランターから取り出す。

スコップ
小さなスコップなら、根を傷つける可能性が低くなります。百均でステンレス製のものが販売されているので、1つあると便利です。

フォーク
根を傷つけないように土を取り除きますが、割り箸フォークを使うと、上手くできます。盆栽用具に、小さな熊手あります。フォークは熊手の代用品です。

すべてのもみじの苗を取り出すことができました。春の植え替えでは、まっすぐに伸びた直根を剪定しますが、取り出したまま、用意した鉢に植え付けます。小さいもみじの苗なので、枯れる心配があるからです

用意した鉢に植え付ける。

大きなもみじの苗
一番大きなもみじの苗です。樹高が60センチまで成長していましたが、根は少ないです。根が四方八方に広がって、将来の根張りが楽しみな株です。

もみじ 根
2番目に大きなもみじの苗も根の状態がよいです。まっすぐに伸びる直根だけでなく、横に根が伸びています。 根の状態が成長に大きく影響することが確認できます。

根
3番目に大きなもみじの苗の根の状態は、あまりよくありません。まっすぐに伸びた直根を剪定して、横に伸びる根が増えるようにする必要があります。春の植え替えで、根の剪定をします。

小さなもみじの苗
残った7株の小さなもみじの苗は、1つの鉢に植え付けます。7株の根で、写真ぐらいの量です。根が少ないと、大きく成長できません。

土
鉢に土を入れて、もみじの苗を根元を、土に埋まっていたところに調整して、植付けしました。小さな苗なので、根元の位置は変えないほうがよいです

水遣り
最後に、鉢の底から透明な水が流れるまで水遣りをして、植え替えが終わりです。1週間から10日ぐらいは、直射日光の当たらない、明るい日陰で管理します。葉の状態を見れば、植え替えが成功したか?判断することができます。

葉が枯れた場合でも、春に新芽が芽吹くこともよくあるので、水遣りをしたほうがよいです。




1年目のもみじの苗で紅葉を楽しむために

プランター
もみじを種から育てる場合、プランターが便利です。 水遣りがとても楽で、深さもあるので、乾きにくいです。小さな鉢を使うと、土の乾きが早く、水遣りに注意が必要になります。

大きく成長しても、プランターは大きいので、根詰まりの心配がないです。デメリットは、いろいろな大きさに成長するので、見た目が悪いです。このまま赤く紅葉しても、楽しむことはできません

植え替え
鉢に植え替えをしました。葉の数もたくさんあり、状態も悪くないので、キレイに紅葉します。どのような樹形でもみじの紅葉を楽しむかを考えてます。

もみじの寄せ植えで株立ちのような樹形にする

寄せ植え
7株の小さなもみじの苗を、1つの鉢に植えつけました。寄せ植えです。長くて大きな株を中心に3株、外側に小さな株を並べました。

レイアウト
レイアウトが難しく感じますが、落葉した冬に、剪定して短くすることができます。向きがよくない株は、支柱や針金を使って、向きを変えることもできるので、あまり難しく考える必要はありません。

株立ち
ちょっとバランスが悪いですが、寄せ植え株立ちのような樹形のもみじの鉢植えにしました。1つ1つの小さな苗では、葉の数が少ないですが、このくらいの葉の数になると、もみじの紅葉を楽しむことができます。

株立ちは、家のシンボルツリーによく使われる樹形です。根元から細い幹が5~7本ぐらいある樹形です。高さがありますが、幅が狭く、玄関の横の小さなスペースにきれいにレイアウトされています。

株立ちの樹形の作り方は、大きく成長した1本の幹の樹木を根元で切り、根だけの状態から、新しい芽吹きが数本の幹になるまで成長させたものです。1つの株の根から複数の幹があるものが株立ちです。

キレイな株立ちを作ることは、とても時間がかかります。株立ちの樹形の樹木の価格が高い理由は、時間がかかり、複数ある幹をバランスよく成長させる必要があるからです。

最近は、複数の樹木の苗をまとめて植えつけたものを株立ちと呼ぶことが多いようです。本物の株立ちは本株立ちと呼ぶようです。

長く伸びた樹高のあるもみじの苗で懸崖(けんがい)の樹形を作る。

樹高60センチ
1年目のもみじの苗を植え替えをしましたが、樹高60センチは、とても長いです。このままの状態では、秋の台風や冬の強風で、幹の途中から折れる可能性があります

半分くらいの樹高に剪定することを考えましたが、5ヶ月間で頑張って伸びたもみじの苗を有効に使う方法はないか?いろいろ調べました。

盆栽の懸崖(けんがい)の樹形にチャレンジします。崖にある樹木が、強風に耐えながら成長した樹形です。松の盆栽などでよく使われます。生命力を感じることのできる樹形です。

懸崖(けんがい)の樹形は、鉢の底よりも樹木の先端が下にあることがポイントです。鉢の底まで樹木の先端が伸びていないものは、半懸崖(はんけんがい)となります。

樹木の樹形について詳しいブログがあります。盆栽について基本から簡単に詳しく説明してくれています。
参考ブログ 盆栽樹形の種類 キミの盆栽びより

もみじの苗を懸崖(けんがい)の樹形に仕立てる。

針金
もみじの苗の幹を針金を使って曲げます。土に針金の先端を突き刺して、固定してから針金をかけます。針金は、百均のアルミ線の3ミリです。アルミ線はやわらかいので、やり直しが簡単にできます。盆栽では、銅の針金を使います。

かける
盆栽では、「針金をかける」と表現しますが、幹や枝に針金を巻きつけることです。キレイに巻く必要はなく、幹を曲げることが大切です。

間隔
根元の近くは、大きく曲げるので、針金の間隔を小さくします。間隔が小さいほうが幹に大きな力をかけることができます。半分より上の先端近くは、幹が細く、大きく曲げないので、間隔を大きくします。

曲げる
もみじを根元から大きく曲げます。右利きの人は、右回り(時計回り)に曲げるほうが、左手を添えて、右手で曲げるので、曲げやすいです。

根元から右に曲げると、不自然な曲がり方になります。一度左に曲げて、右に曲げると、自然な雰囲気が出ます。幹を折らないように、少しずつゆっくり曲げます。

右
根元から10センチぐらいから右に曲げました。

ゆっくり
左手で幹の曲げる所を持って、動かないように固定します。右手を使って、ゆっくり、少しずつ曲げます。

下向き
幹の先端が、下向きになるまで曲げました。この状態で懸崖(けんがい)の樹形になりました。ここからは、微調整をします。

前後
曲げることで、横の方向の動きが大きくなります。前後の方向にも、動きがないと不自然です。曲げている所を少し後ろに低くします。

左右
下に向かって、まっすぐ伸びているので、左右に緩やかな曲げをつけます。

懸崖
懸崖(けんがい)の樹形ができました。針金を使って曲げましたが、幹がまっすぐの形に戻る力が働くので、樹形が変化します。時々、曲げを修正する必要があります。

2番目
 2番目に大きなもみじの苗は樹高が高くないので、半懸崖(はんけんがい)の樹形にします。

先端
幹が細くて、曲げやすいので、根元付近は、きつく曲げました。不自然な曲がり方ですが、短い枝ができれば、よい雰囲気になります。先端を大きく左右に曲げました。

3番目
 3番目に大きなもみじの苗も半懸崖(はんけんがい)の樹形にします。

樹高
 樹高が低いので、 普通に曲げるだけになりました。

懸崖 半懸崖
まっすぐに伸びたもみじの苗を懸崖(けんがい)半懸崖(はんけんがい)の樹形にしました。

まっすぐに伸びたもみじの苗から立派なもみじに変化しました。

5ヶ月
種から発芽して5ヶ月後のもみじの苗。大きく成長しています。このままプランターで、もみじの一番のイベントの秋の紅葉を迎えることは、ちょっと悲しい状態です。

植え替え
寄せ植えにして株立ちのような樹形、針金を使って、懸崖(けんがい)半懸崖(はんけんがい)の樹形にしました。立派なもみじの鉢植えが4つできました。

発芽したもみじの苗で紅葉を楽しむ まとめ

もみじを種から育てることは、とても長い時間が必要に感じますが、春に発芽して、5ヵ月後の涼しくなった秋に、植え替えをして、もみじの大きさに似合う樹形にすることで、これから色づくもみじの紅葉を楽しむことができるようになります。

植え替えに使った鉢が、持っているプラスチック製の鉢を使ったので、雰囲気がよくないですが、もみじの苗が立派なもみじの鉢植えになりました。カッコいい鉢を用意すれば、もっとよい鉢植えになります。

もみじの木の下には、種が落ちていることがあります。拾って種蒔きをすれば、翌年には、自宅で紅葉を楽しむことができます。鉢植えのまま育てれば、剪定、害虫、落ち葉の掃除など、庭木のデメリットがほとんどありません。身近な樹木で、無料で種を手に入れて、栽培にチャレンジしましょう。



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