ミニ盆栽を始めると必ずと言っていいほど直面することが、「用土選び」の悩みです。特に「山砂」と「桐生砂」……名前は違うけれど、一体何が違うのか迷っていませんか?
私は現役のホームセンター園芸コーナー担当として働いていますが、お客様からこの違いについて質問を受けることが非常に多いです。
この記事では、ミニ盆栽に欠かせない山砂・桐生砂・富士砂の違いや失敗しない選び方をプロの視点で分かりやすく解説します。
さらに、100均ツールを使って「ミニ盆栽に最適な粒の大きさ」に整える実践的な手順もご紹介。この記事を読めば、お気に入りの樹に適した用土が自分で作れるようになりますよ!
ミニ盆栽に使う山砂
ミニ盆栽の用土で赤玉土と桐生砂が一般的です。桐生砂は山砂の種類の1つです。桐生砂が使いやすく、販売量が多いため、わかりにくくなっています。
私は現在、福岡県のホームセンターの園芸コーナーで勤務しています。現場でよく聞かれる「山砂と桐生砂の違い」や、ミニ盆栽に最適な使い方をプロの視点で解説します。
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簡単にまとめると山砂は火山から放出される火山砕屑物(かざんさいせつぶつ)が風化や浸食によって砂状になったものです。
山砂は産地によって桐生砂、富士砂、浅間砂などの種類があり、産地が有名でないものは「山砂」として販売されています。
ミニ盆栽の基本の用土は赤玉土と桐生砂ではなく、赤玉土と山砂(桐生砂など)とすると、わかりやすくなります。
山砂は産地によって桐生砂、富士砂、浅間砂などの種類があり、産地が有名でないものは「山砂」として販売されています。
ミニ盆栽の基本の用土は赤玉土と桐生砂ではなく、赤玉土と山砂(桐生砂など)とすると、わかりやすくなります。
山砂の種類について詳細
| 種類 | 主な特徴 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 桐生砂 | 鉄分を含み、排水性・通気性に優れる | 松柏類、ミニ盆栽の基本用土 |
| 富士砂 | 火山礫。非常に硬く、重い。黒色 | 山野草、化粧砂、排水性向上 |
| 山砂(一般) | 桐生砂に似た性質だが安価 | コストを抑えることができる |
桐生砂
群馬県赤城山系、桐生市周辺で産出される山砂です。鉄分を多く含み黄褐色で弱酸性です。山砂が風化したもので、多孔質で角ばっているので根の分岐が促される効果があり、排水性も高く、盆栽の用土に混合されます。
富士砂
山砂が風化されていないもので、硬く鉄分を多く含んでいます。山草類に使用したり化粧砂にもなります。硬くて重く、多孔質で通気性もよく、排水性を高めるために用土に少し混ぜて使用します。
山砂
桐生砂と同じような性質ですが、産地が有名でないため園芸用土「山砂」としてホームセンターなどで販売されています。桐生砂に比べて価格が安いことがメリットです。ホームセンターの店員が教える!山砂選びのコツ
全国的に販売しているものがなく、地域で園芸用土を生産している会社のものが多く、ネット通販ではベットに送料が必要であったり、価格が高くなったりします。| 福岡のホームセンターで購入した園芸用の山砂。桐生砂の代用としても優秀。 |
上の写真の山砂は福岡県のホームセンターで購入しました。緑産業という福岡県にある農業用や園芸用の用土を生産している会社の商品です。
用土は生産コストより輸送コストが大きいですので、ホームセンターや園芸店では近隣の会社が生産している商品が並びます。
私は福岡県のホームセンターの園芸コーナーで働いていますが、販売したい用土が関東地方などの遠い場所で生産している商品は輸送コストが高くなりますので、店頭に並べることができません。
愛知県の矢作川でとれる「矢作砂」、兵庫県天神川の「天神川砂」、京都県白川の「白川砂」が有名です。
山砂は川砂に比べると、保水性(水もち)と肥料もちがよいです。
山砂と川砂の違いは?
川砂は、肥料分を含まず、排水性(水はけ)がよい性質です。保水性や肥料もちがよくありません。排水性(水はけ)がよい土を好む樹種に使います。愛知県の矢作川でとれる「矢作砂」、兵庫県天神川の「天神川砂」、京都県白川の「白川砂」が有名です。
山砂は川砂に比べると、保水性(水もち)と肥料もちがよいです。
実践: ミニ盆栽に使うためのフルイ掛け
山砂(桐生砂など)は大きな袋で購入するほうがお買い得です。ミニ盆栽で使う場合は、小粒を選びましょう。
粒の大きさに規格はなく、生産するメーカーによって異なります。粒の大きさがキレイにそろっているものは価格が高くなります。
ミニ盆栽の用土として使う場合は、フルイで微塵を取り除き、粒の大きさをそろえます。
| 100均で購入した4ミリ目と1ミリ目のフルイ。これだけで盆栽の用土の選別が完結できます。 |
100均でフルイを購入しました。荒目(4ミリぐらい)と細目(1ミリぐらい)の2種類を用意しました。鉢受け皿の10号(直径30センチ)も100均で購入することができます。
最初に荒目のフルイにかけました。
4ミリ以上の大きな粒です。ミニ盆栽に適していませんが、用土の表面に敷くと化粧砂やマルチングとして使うことができます。
次に、細目のフルイにかけます。
1ミリ以上4ミリ以下の小粒の山砂です。ミニ盆栽に適した粒の大きさになりました。
最初に荒目のフルイにかけました。
4ミリ以上の大きな粒です。ミニ盆栽に適していませんが、用土の表面に敷くと化粧砂やマルチングとして使うことができます。
次に、細目のフルイにかけます。
1ミリ以上4ミリ以下の小粒の山砂です。ミニ盆栽に適した粒の大きさになりました。
| フルイで「大粒・小粒・微塵」に分けた山砂。中央の小粒がミニ盆栽に最適。 |
荒目と細目の2つのフルイで、粒の大きさを3種類に分けることができました。左の1ミリ以下は一般的な砂です。真ん中と右の山砂をミニ盆栽に使うことができます。
| 赤玉土に山砂と腐葉土をブレンドした様子。硬い山砂が根の分岐を促します。 |
少し手間が必要ですが、赤玉土や腐葉土などと配合するときに粒の大きさがそろっているほうが均一に混ぜることができます。写真の左上が山砂です。
山砂の中で一番有名で、どこでも購入することができるものが「桐生砂」です。盆栽の基本の用土は赤玉土と山砂(桐生砂など)と覚えるとよいです。
ミニ盆栽に使う山砂(桐生砂など)は小粒を選びます。フルイにかけることで粒の大きさを均一にして使いましょう。
ミニ盆栽の用土は、樹種や栽培の方法や環境によって配合を変えます。基本の用土の性質を理解することで、最適な配合ができるようになります。
美しいミニ盆栽の栽培を楽しみましょう。
まとめ
盆栽の用土に山砂を配合することで、硬いので根の分岐が促される効果があり、排水性も高くなります。基本の用土の赤玉土に2~3割ぐらい山砂を配合します。山砂の中で一番有名で、どこでも購入することができるものが「桐生砂」です。盆栽の基本の用土は赤玉土と山砂(桐生砂など)と覚えるとよいです。
ミニ盆栽に使う山砂(桐生砂など)は小粒を選びます。フルイにかけることで粒の大きさを均一にして使いましょう。
ミニ盆栽の用土は、樹種や栽培の方法や環境によって配合を変えます。基本の用土の性質を理解することで、最適な配合ができるようになります。
美しいミニ盆栽の栽培を楽しみましょう。