ノボタンの育て方:園芸品種のコートダジュールは葉や花が小さく、鉢植えにおすすめです


ノボタン 育て方
美しい花が咲くノボタン(野牡丹)。品種が多く、いろいろなタイプがあります。

ホームセンターや園芸店でよく販売されている品種は、シコンノボタン

シコンノボタンの園芸品種であるコートダジュールの苗を購入しました。

苗を鉢に植え付け植え替えする様子やが咲く様子、冬越しなどを紹介します。

 

ノボタンの苗

ノボタン 苗
ホームセンターで、ノボタンの苗を見つけ、購入しました。


苗 花
萎れていますが、が咲いていましたので、の形や色を確認することができ、よかったです。

が美しく、好きな色でしたので、迷うことなく、カゴに入れました。

が咲いていない場合は、ラベルの写真で見ることになりますので、購入することを検討することが多いです。


つぼみ
つぼみがたくさんありますので、が咲く可能性が高く、葉も濃い緑色で元気がよく、よい状態の苗です








ラベル
ラベルには、コートダジュールノボタン、Heterocentron elegans(ヘテロケントロン エレガンス)と記載されています。

ノボタンについて、インターネットでいろいろ調べましたが、品種が多く、難しいです。

コートダジュールであることは、間違えないですので、あまり気にしないことにします。

ノボタンは東南アジアなどに分布する半耐寒性常緑低木です。

コートダジュールは、シコンノボタンの園芸品種で、が細身で小さく、も少し小さくなります

が咲く時期が8~10月と長く、がたくさん咲きます。

つぼみが枝先にたくさん付き、の色は地中海ブルー。花びらの根元が白いことが特徴になります。

長く伸びる雄しべも白いので涼しい雰囲気があります。


ラベル 裏
ラベルの裏には、説明が簡単に記載されています。

ノボタン
開花期:8~10月
用途:鉢植え
 
育て方のポイント
日当たりの良い、水はけの良い所を好みます。冬は凍ると枯れるので、室内の日の当たる所で管理してください。真夏は半日陰で管理します。水は土の表面が乾いたら与えてください。


樹高
ノボタンの苗の樹高は、25センチぐらい。

幹が2つに分かれ、左の幹が横に伸びていることが気になります。

鉢に植え付け植え替えするときに、角度を変えて修正します。


ビニールポット
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。



ノボタンの小さな鉢植え

ノボタン 小さな鉢植え
ノボタンは、小さな鉢植えで育てます。

樹木は、毎年、や葉を楽しむことができますので、育てることが楽しいです。

デメリットは、樹高が大きくなると管理が大変になることです。

落ち葉の掃除や剪定などの管理が必要で、背丈を超える樹高になると、脚立で作業することになります。

小さな樹高で育てることができれば、管理が簡単になりますので、おすすめです。

小さな鉢植えは、移動が簡単ですので、が咲いている時期は、好きな場所に飾ることができます


イメージ
準備した鉢に、ビニールポットの状態で、ノボタンの苗を入れると、植え付け植え替えしたときの雰囲気がイメージできます。


スリット鉢
ノボタンの苗を植え付け・植え替えするために、準備した鉢はKANEYA(兼弥産業)のスリット鉢です。

KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。

スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。

MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます


スリット
スリット鉢は八角形の形状が特徴です。

側面の下の方から底にスリットが多く設置されています。

スリットを設置することで、が光を浴び、伸びなくなりますので、鉢の底でが巻くサークリング現象を防ぎます


直径
ノボタンの苗を植え付け植え替えするスリット鉢のサイズは、直径10.5センチの3.5号です。

苗のビニールポットより少しだけ大きいサイズになります。

ノボタンの成長が活発ですので、二回り大きな鉢に植え付け植え替えすることを基本にしていることがよくあります。

根鉢をしっかり崩すことで小さな鉢に、植え付け植え替えすることができます。


鉢の高さ
鉢の高さは、10センチぐらい。


仕切り
仕切りが4ヵ所に設置され、が鉢の底に沿って伸びることを防ぎます。


ウォータースペース
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。

段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります

植物の成長によいスリット鉢を使うことで、ノボタン小さな鉢植えで育てることができます。

生産者向けの商品ですので、デザイン性がよくないことがデメリットです。

鉢カバーを使うことで、見た目がよくなります。スリット鉢のサイズに合う鉢カバーを探します。



ノボタンの植え替え・植え付け

植え付け 植え替え
ノボタンの苗を鉢に、植え付け植え替えします。

必要な道具は、ハサミピンセット竹串です。

鉢受け皿の中で、作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります



苗をビニールポットから取り出す

底 確認
ノボタンの苗をビニールポットから取り出します。

最初に、ビニールポットの底を確認します。

がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。

無理に取り出すと、が切れますので、底から出ているはハサミで切ります


横向き
鉢受け皿の中で、ノボタンの苗を横向きに置きます。

横向きに置くことで安定しますので、ゆっくり作業できます。


ビニールポット
ビニールポットを取り外します。

横向きに置いていますでの、無理なく、ゆっくり取り外すことができます

苗を手で持ち、ビニールポットを取り外すと、幹や枝を傷つけたり、折ったりすることがありますので、注意してください。


ノボタン 根鉢
ノボタンの苗が、根鉢の状態になりました。

根鉢は、苗を鉢やビニールポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。



ノボタンの根鉢を崩す

根鉢
ノボタンの状態は、あまりよくありません

ビニールポットで、長期間育てると、根詰りしやすくなります。白いが新しく、茶色の根が腐敗して黒くなると、根腐れになります。

根鉢の底でが巻きサークリング現象を起こしています

用土の部分にがないですので、樹が元気に育ちにくいです。


根鉢 三分の一
根鉢の底から三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け植え替えをすることが基本です。

小さな鉢に植え付け植え替えをしますので、根鉢をすべて崩して、の状態をよくします。


根鉢 竹串
ノボタンの根元を確認するために、根鉢の表面の土を竹串で崩します。

竹串は、素材が竹ですので、適度な硬さでを傷つけにくい特徴があります


根元
根元は、幹からが伸びている部分のことです。

根元が少し見えるくらいに植え付け植え替えすると、樹が立派に見え、が呼吸しやすくなりますので、樹の健康によいです。


根鉢 高さ
根元が確認できるまで、表面の土を崩すと、根鉢の高さが半分くらいになりました。

木の苗は、接ぎ木や挿し木で作ります。

ノボタンの苗は、挿し木です。挿し木は深植えされていることが多いですので、植え付け植え替えするときに、根元を確認します。


根鉢 底
根鉢の底で巻いているを竹串で崩します。


根 伸びる
根鉢の底を崩すと、底で巻いているが、とても長く伸びていることが分かります。


根 切る
長く伸びているは、不要ですので、ハサミで切ります。


根 剪定
の剪定は、の量が減りますので、枯れることが心配になります

植え付け植え替え後の管理をしっかりすれば、枯れることはありませんので、大丈夫です。


根鉢 根
太くて長いを剪定して、小さくなったノボタン根鉢

長く伸びたより、根元から四方八方に広がるように、たくさんが伸びる状態がよいです。

ノボタンを小さな鉢に、植え付け植え替えするために、根鉢の準備ができました。



ノボタンの用土

ノボタン 用土
ノボタンは、ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で育てることができます

用土を作る場合は、ノボタンは弱酸性の用土が適してしますので、赤玉土鹿沼土の小粒、腐葉土4:3:3の割合で混ぜます。


均一
均一になるように混ぜます。


鉢底石
スリット鉢は、水はけ(排水性)がよいですので、鉢底石の必要がありません。

赤玉土鹿沼土の小粒が、スリットから流れ出ますので、底にゴロ土として、赤玉土の中粒を敷きました


用土
鉢に用土を入れます。


三分目
鉢の高さの底から三分目くらいまで用土を入れて、ノボタン植え付け植え替えする準備ができました。



ノボタンを鉢に植え付け・植え替え

ノボタン 鉢
根鉢を崩したノボタンを鉢にセットします。

が鉢の側面に当たるぐらいがよいです。が長いようでしたらハサミで切ります。


横 伸びた
ノボタンの苗は、幹が2つに分かれて、左の幹が横に伸びていました。

左の幹の方が太いですので、上に伸びるように斜めに植え付け植え替えします。

バランスがよくなりました。


用土
鉢にセットしたノボタン根鉢の上に用土を入れます。


隙間なく
根と根の間に隙間なく、用土が入るように竹串で突きます。


鹿沼土
表面は鹿沼土だけを敷くと、見栄えがよくなり、水遣りのときに赤玉土の粒が崩れにくくなります。


根元
左の幹の向きを上にしたため、根元が鉢の中央でなく、右寄りになりました。

ノボタンの成長が活発で、1年に1回の植え替えが必要ですので、次の植え替えで修正します。


ノボタン 小さな鉢植え
ノボタン小さな鉢植えが完成しました。

樹高と鉢の大きさのバランスがよく、左の幹が上に向けたので、苗の状態より、立派な樹になりました。


ノボタンの管理

水遣り
ノボタンの苗を鉢に植え付け植え替えした後は、すぐに水遣りをします。

鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます

ノボタン水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。

春と秋は1日1回、暑い夏は朝と夕方の1日2回、寒い冬は3~4日に1回ぐらいが目安になります。

が咲く時期でもある夏は、水切れに注意が必要です

1日中、在宅していることはなく、水遣りの回数を増やすことは難しいです。

日当たりを調節したり、水を入れた鉢受け皿で腰水をしたりして、水切れを防ぎます。


明るい日陰
植え付け植え替え後の1週間から10日間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します

葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。

ノボタンは、日当たりのよい場所で管理しますが、水切れしないように、水遣りの時刻や回数によって、日当たりを調節します。


樹高
ノボタン小さな鉢植えは、左の幹を上向きに修正したので、苗のときより高く30センチぐらいになりました。

樹高20~25センチぐらいを目指していますので、剪定をします。

ノボタン剪定に適した時期は、が咲く前の4~6月です



ノボタンの育て方のポイント

  • 日当たりのよい場所で育てる。夏は西日に注意。
  • 用土は市販の培養土。作る場合は、赤玉土と鹿沼土、腐葉土を4:3:3。
  • 水遣りは、鉢の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
  • 肥料は、春から秋に緩効性化成肥料を置き肥。
  • 植え付け植え替えは、春の4月~6月が適しています。
  • 剪定は、春の4月頃が安心してできます。

ノボタンは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。

鉢植え根詰りしないように、1~2年に1回、植え替えをします。



ノボタンの開花

10月4日
10月4日に、ノボタンの苗を鉢に植え付け植え替えをしました。

ノボタンが咲く時期は8~10月ですので、つぼみがたくさんあります。

植え付け植え替えが成功していれば、つぼみが開花して美しいを楽しめます。


10月7日
10月7日撮影。

ノボタンの苗を鉢に植え付け植え替えして3日後。つぼみが大きく膨らんでいます


10月8日
10月8日撮影。

ノボタン小さな鉢植えに、美しいが咲きました。

キレイな状態ので、も異常ありませんので、ノボタン植え付け植え替えは成功です。


花
ノコンノボタンの園芸品種であるコートダジュールは、濃い紫色ので、花びらの根元が少しだけ白色ですので、の中心が白くなります

とても長く伸びる雄しべも白色で、花びらの濃い紫色とのコントラストが、とてもよい雰囲気です。

が少ない夏から秋に、長期間、が咲くノボタンコートダジュールは、おすすめの樹です。




ノボタンの今後

ノボタンの苗を鉢に、植え付け植え替えする様子からが咲くまでを紹介しました。

が終わった後の管理や寒い冬の様子など、ノボタンの今後は、この記事を更新します


いろいろな熱帯植物を育てていますので、参考にして下さい。
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