サンティニマムは、ポットマムの園芸品種で、キク科デンドランセマ属の常緑性多年草です。中国が原産地になります。
学名は、Dendranthema × grandiflorumで、ポットマムやスプレーマム、スプレー菊、西洋ギクと呼ばれることがあります。
ポットマムは、1950年代に、アメリカで、菊を鉢植えでたくさんの花を楽しめるように品種改良された草丈が小さい矮性品種で、西洋ギクやスプレーマムなど、いろいろな呼ばれ方をします。
サンティニマムは、小さな花が咲く小輪で、たくさんの花が咲くポンポン咲きが特徴であるポットマムの園芸品種です。
花が咲く期間は、秋の9月~11月、昼の時間が短くなると、花が咲く短日植物。電灯などの照明が当たる場所では、花が咲くないことがありますので、注意が必要になります。
花の色は赤色、白色、、黄色、ピンク色、オレンジ色など、豊富にありますので、好みで選ぶことができます。
花の形は、周りの花びらのように見える舌状花、中心部分に黄色の筒状花で、1つの大きな花に見えます。
11月下旬に、ホームセンターで、花が終わったサンティニマムの苗が、ホームセンターで値引き販売されていましたので、購入して育てます。
小さな鉢に、植え付け・植え替えをして、コンパクトな株で、美しい花を楽しみます。
サンティニマムの苗
サンティニマムの苗のラベルで、花の色や形を確認して購入するとよいです。花びらが密集しているポンポン咲き、花の大きさは直径2センチぐらいと、小さいことが特徴になります。
ラベルは保管していますが、よく紛失しますので、写真に撮るようにしています。
サンティニマム サンティ
タミー
〈分 類〉 キク科キク属
極小輪ポンポン咲きタイプのポットマム!
とても花もちのよい品種です。
切り花としてもお楽しみいただけます。
長く楽しむための管理方法
○なるべく明るい場所に置いてください。
○鉢土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えてください。
○花が終わったら、来春に備えて草丈の半分位に切り詰め、冬に枯れ枝を取り除きます。
春に新しい芽が動き始めたら大きめの鉢に植え替えてください。
購入したサンティニマムの苗の草丈は、16センチぐらい。
サンティニマムの草丈は10~50センチです。花が咲き終わった後に、切り戻しすることで、草丈を小さくすることができます。
小さいほうが管理が簡単ですので、大きく成長しないように、小さな鉢植えで育てます。
つぼみがありますので、11月下旬と花が咲く時期が終わりますが、温暖な気候の九州地方の福岡県ですので、花を咲く可能性があります。
苗を購入するときは、咲いている花が多い苗より、つぼみがたくさんある苗がおすすめです。花が咲く様子を楽しめ、長期間、花を観賞できます。
5つに分裂して、菊らしい葉の形になります。
葉の長さは、4センチぐらい。
サンティニマムの苗を選び方は、葉の色がよく、茎が間延びしていないものがよいです。
いろいろなキク科の植物と比べる
左の鉢はダヴィンチマム。ポットマムの園芸品種で、コンパクトな株に八重咲きの大きな花が特徴です。
サンティニマムと同じキク科ですが、豪華な雰囲気が楽しめます。
関連記事
左の鉢のフローズンマムは、イソギクの選抜品種で、大きな花が秋に咲きます。フチに細い白色の覆輪が入るシルバーリーフが特徴です。
関連記事
左の鉢は、ノジギクの変種「アシズリノジギク」です。葉が厚く、3つに裂け、フチに短毛が密集していますので、白色の縁どりされていることが特徴です。
花の大きさが、サンティニマムと同じぐらいで、10月~12月に花が咲きます。
関連記事
サンティニマムの花がら摘み
サンティニマムの苗は、ホームセンターで値引き販売されていましたので、萎れた花があります。
花が萎れていますので、花がら摘みをします。
花がら摘みをする目的は、見た目をキレイする以外に、萎れた花がカビ病気の原因になったり、結実して種ができることで株が弱ったりすることを防ぐことができます。
必要な道具は、ハサミです。
サンティニマムの花がら摘みは、花茎をハサミで切るだけですので、簡単です。
花茎の付け根できると、キレイになります。
普段も、花が萎れ始めたら、こまめに花がら摘みをするとよいです。
サンティニマムの花がら摘みが終わりました。
鉢受け皿に、ハサミで切った萎れた花を集めると、後片付けが簡単です。
切り戻しをして、草丈が11センチぐらいと、とても小さくなりました。
サンティニマムの小さな鉢植え
サンティニマムは、草丈が大きく成長すると、管理が大変になりますので、小さな鉢植えで育てます。
小さな鉢植えで育てることで、置くスペースが確保しやすく、管理が簡単になりますので、寒い冬に保護しやすいです。
日当たりを調節するために場所を移動したり、植え替えをしたり、小さな鉢植えは簡単にできます。
サンティニマムを小さな鉢植えで育てるために、KANEYA(兼弥産業)のスリット鉢を用意しました。
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。
スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。
MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます。
スリット鉢のサイズは3.5号(直径10.5センチ)、CSM-105になります。
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。
ホームセンターや園芸店で販売され、価格が安いですので、おすすめの鉢です。
根詰りすることがなく、サンティニマムを元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。
八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。
スリットにより、根が光を浴びて伸びなくなることで、底で根を巻くサークリング現象を防ぎます。
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。
段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。
植物の成長によいスリット鉢を使うことで、サンティニマムを小さな鉢植えで育てることができます。
日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、最適な環境で育てることができます。
スリット鉢は価格が安いので、いろいろな鉢のサイズを購入してあります。左から3号(直径9センチ)、3.5号(直径10.5センチ)、4号(直径12センチ)。
苗木を購入するときは、鉢のサイズ選びで悩む必要がありません。
サンティニマムの苗は、3.5号(直径10.5センチ)のビニールポットですので、4号(直径12センチ)~5号(直径15センチ)が、適した鉢のサイズになります。
100均の4号の鉢が、鉢カバーとしてピッタリのサイズです。花が咲いている時期は、鉢カバーに入れて飾り、普段はスリット鉢のまま育てます。
サンティニマムの用土
サンティニマムは、水はけと保肥性のよい弱酸性の用土を好みます。
ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で、育てることができます。
作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土、ピートモスを5:3:2の割合で混ぜた用土が適しています。
ピートモスは、使う量が少なく、あまり使うことがありませんので、容量の小さな100均の商品を使っています。
いろいろな植物に使いましたが、問題なく使えています。
100均の商品ですが、袋の裏側に、
「水辺植物類などが分解、堆積し、泥炭化したものです。水もち、肥もちが良く酸性です。pH調整用としてもご利用いただけます。」
と記載されています。
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、鉢底石の必要がありませんが、スリットから用土が流れ出ることを防ぐために、鉢底石を敷きました。
サンティニマムは、水はけがよい状態を好みますので、鉢底石を敷くことをおすすめします。
鉢底石の上に用土を入れます。一度、土入れに入れると、用土がよく混ざりますのでおすすめです。
園芸用品のスコップ(ショベル)は、実用的ではありません。土入れのほうが使いやすいです。土入れは100均で大と小の2個セットで販売されています。
鉢の高さの底から3分目まで用土を入れて、サンティニマムの鉢の準備ができました。
植え付け・植え替えは、最初に鉢の準備をします。
根は乾燥しやすいですので、短時間で植え付け・植え替えをする必要があります。
サンティニマムの植え付け・植え替え
サンティニマムの苗を、鉢に植え付け・植え替えをします。
必要な道具は、ハサミ、ピンセット、竹串です。
鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。
鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け・植え替え用に購入するとよいです。
サンティニマムの植え付け・植え替えに適した時期は、春の3月~5月頃になります。
11月下旬と、朝晩は冷え込むようになりましたが、九州地方の福岡県で育てていますので、根鉢を軽く崩して、鉢に植え付け・植え替えをします。
苗を掃除してキレイにする
購入したサンティニマムの苗のビニールポットの中に、肥料や枯れ葉がありますので、ピンセットで取り除いて掃除をします。ビニールポットの中にあった肥料と枯れ葉を取り除きました。
苗は植え付け・植え替えをする前に、キレイな状態にするとよいです。
ビニールポットから取り出す
ビニールポットの底を確認します。
根がたくさん出ていますと、引っかかってビニールポットから取り出すことができません。
根がポットの底の穴から出ている場合は、ハサミで切ります。
サンティニマムの苗をビニールポットから取り出すことができました。
サンティニマムの根鉢
サンティニマムの苗をポットから取り出すことができ、根鉢になりました。
根鉢は、苗を鉢やポットから取り出して、根と土が固まって見えている状態のことです。
根鉢の状態を確認すると、根の量は多く、鉢の底で根が巻くサークリング現象が少し発生しています。
白い根は新しく、茶色の根は古く、黒い根は腐敗しています。鉢の底に根がたくさんあります。
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け・植え替えすることが基本です。
つぼみがあったり、花が咲いたりしている苗は、根鉢をあまり崩さないで、植え付け・植え替えをします。
根鉢を崩して、植え付け・植え替えの準備
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、汚れて、水通りと通気性が悪くなります。
植え付け・植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。
竹串を使って、根鉢の表面の土を崩します。根元が見えるまで、根鉢の表面の土を取り除きました。
根元より周りの土が高くなっていることが多いですので、根元が一番高くなるように根鉢の肩の土を崩します。
根も呼吸をしていますので、水はけ(排水性)と通気性が大切です。
鉢に植え付け・植え替えをするときに、根元の位置を地表にしてあげましょう。
根鉢の底の根と土を崩しました。水はけがよくなり、根腐れの心配がなくなります。
根鉢の側面は、根や土が固まっていますので、竹串で崩します。
根鉢をたくさん崩すと、枯れることが心配になりますが、植え付け・植え替え後の管理をしっかりすれば、大丈夫です。
枯れる原因は、根詰りによる根腐れが多いですので、不要な根は取り除きます。
サンティニマムの根鉢を崩して、鉢に植え付け・植え替えをする準備ができました。
鉢に植え付け・植え替えをする
根元の位置を確認します。
スリット鉢の段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差になるように調節します。
高い場合は、3分目まで入れた用土を減らします。低い場合は用土を増やします。少し低いですので、用土を足しました。
根鉢を竹串で挿すと、水通りや通気性がよくなります。
鉢の中に入れていますので、根鉢が崩れる心配がありません。
根鉢と鉢に隙間がありますので、用土を入れます。
根鉢の土が細かく、保水性が高いですので、腐葉土とピートモスを入れずに、赤玉土だけの用土にしました。
根の間に用土が隙間なく入るように竹串で突きます。
赤玉土は粒状ですので、隙間ができやすくなりますので、注意が必要です。
スリット鉢の段差より少し下まで用土を入れます。
ウォータースペースを作るために、鉢のフチより1~2センチ下まで用土を入れますが、スリット鉢は、段差がありますので、分かりやすいです。
水流が強い散水ノズルで水遣りしても、赤玉土の粒が崩れることがありません。
雨や水遣りで土が跳ねて、葉に付着しますと、病気の原因になりますので、表面の土を軽石にするとよいです。
サンティニマムの小さな鉢植えが完成しました。
小さな鉢植えですので、いろいろな場所に飾ることができ、管理も簡単です。
サンティニマムの管理
サンティニマムの苗を鉢に植え付け・植え替えした後は、すぐに水遣りをします。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
花や葉に、水がかからないように、水差しを使って、鉢の土に直接、水を与えるとよいです。
サンティニマムの水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。
乾き具合は、鉢を手に持ち重さで判断するとよいです。小さな鉢植えは簡単にできます。
春と秋は1~2日1回、暑い夏は1日1~2回、寒い冬は、葉や茎が枯れて、休眠していますので、完全に乾かないように4~5日に1回ぐらいが目安になります。
寒さが厳しい真冬は、暖かい日の午前中に水遣りをします。午後に水遣りをすると鉢の中に残った水が夜間に凍ることがあります。
秋の花が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れすると花が早く傷みます。
植え付け・植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します。
葉が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。
サンティニマムは、日当たりのよい場所で管理します。暑い夏は、強い日差しで葉焼けしますので、西日が当たらない半日陰で管理します。
半日陰でも育てることができますが、枝が間延びして、花の数が減り、色も薄くなります。
花が咲いている時期は、雨が当たらないように管理します。花が傷むことがなく、長期間、花を楽しめます。
サンティニマムの小さな鉢植えは、草丈が10センチぐらい、コンパクトな株で、美しい花がたくさん咲くように育てます。
サンティニマムの肥料
サンティニマムの肥料は、春から秋に緩効性肥料を1ヵ月に1回ぐらい与えます。つぼみができ始めてから花が咲く秋には、リン酸を多く含む液体肥料を併用するとよいです。
サンティニマムは、花がたくさん咲きますので、肥料が切れないように、注意が必要です
植え付け・植え替えした直後に肥料を与えることを避けますが、苗にあった肥料ですので、影響が小さいです。
購入した苗には、土の上にたくさんの肥料がありました。生産者の方が使用している肥料です。
サンティニマムの小さな鉢植えに、肥料を置き肥しました。
サンティニマムの育て方のポイント
- 日当たり、風通しのよい場所で育てる。夏は半日陰。
- 用土は普通の市販の培養土。作る場合は赤玉土と腐葉土、ピートモスを5:3:2で配合。
- 水遣りは、土の表面が乾いたら、たっぷり水を与えます。
- 肥料は、春から秋に緩効性肥料を置き肥で与える。
- 植え付け・植え替えは、春の3月~5月頃。
サンティニマムは特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。
つぼみができ始めてから花が咲く時期は、雨に当たらない場所で管理するとよいです。
春から初夏に、摘心や切り戻しをすることで、草丈が大きくならないように管理できます。
花が咲き終わった後に、根元から10センチぐらいで茎を短く切り戻すをします。株元にロゼット化した太い冬至芽が芽吹きやすくなります。寒い冬は、冬至芽の状態で冬越しをします。
サンティニマムの今後
11月26日に、サンティニマムの苗を鉢に植え付け・植え替えしました。
九州地方の福岡県の平野部で育てています。温暖な気候ですので、11月の平均気温は13.8度になります。最高気温が17.8度、最低気温は10.2度。
まだ本格的に寒くありませんので、美しい花が期待できます。
サンティニマムの今後の様子はこの記事を更新します。1年間の育てる様子を記録します。
同じキク科の植物を育てていますので、参考にして下さい。
関連記事
関連記事
0 件のコメント:
コメントを投稿