シマトネリコの鉢植えの育て方 植え付け編+肥料と剪定


シマトネリコ 鉢植え

シマトネリコを鉢植えにする理由

シンボルツリーとして人気があるシマトネリコ。常緑で、暑さや寒さにある程度強く、病気も少ないです。成長が早く剪定が必要ですが、難しくないので、短く切るだけで大丈夫です。関東より西では、マンションの入り口や一戸建ての玄関のそばに、よく植えてあります。

シマトネリコは、とても良さそうな樹ですが、玄関や庭に植えることは簡単ではありません。植える場所が必要で、何もない空いたスペースは少ないです。植えるシマトネリコもある程度の大きさの苗木になると、価格が高くなります

ちょっと興味がある好きな樹を小さな鉢植えにすれば、簡単に栽培することができます。苗木も小さいものなら価格も安く、気軽に購入できます。落ち葉の掃除や高い所の剪定をする必要がありません。

すばらしい樹木は、たくさんあります。いろいろな種類の樹木を楽しむために、鉢植えで育てることが一番簡単な方法です。常緑樹を増やして、冬でも寂しくならないように、シマトネリコ鉢植えで育てます。


シマトネリコの鉢植えの植え付け

シマトネリコの苗木を植木鉢に植え付ける様子を、たくさんの写真を使って、詳しく説明します。植え付け時期は、春が一番よいですが、秋でも可能です。真夏と真冬は避けたほうがよいです。

準備するもの

  • シマトネリコの苗木
  • 植木鉢
  • 用土
  • 道具
シマトネリコの苗木
シマトネリコの苗木は、園芸店やホームセンター、ネット通販などで販売されています。いろいろな大きさの苗木が販売されていますが、鉢植えにするので、一番小さい苗木を購入しました。

ほとんどの苗木が株立ちです。シマトネリコは葉が小さくて、清涼感があることが、よいところですが、1本だけでは、葉のボリュームが少ないです。大きな樹になれば、葉が多くなりますが、小さい鉢植えでは、株が多いほうが見栄えがよいです。

写真の苗木は、7株あります。樹高は50センチぐらいありますが、幹はとても細いです。成長が早いので、小さい苗木でも、すぐに大きくなるので、価格の安い一番小さい苗木で栽培を楽しみましょう

株立ちについて株立ちとは1株の大きな樹を根元で剪定して、残った根から複数の幹が成長した樹形のことです。株立ちの樹形を作るには、とても長い時間が必要です。シマトネリコの株立ちは、本物の株立ちは少なく、寄せ植えのものがほとんどです。本物の株立ちは、本株立ちと表記してあります。価格が違うので、すぐにわかると思います。

植木鉢
植木鉢は、栽培を重視して駄温鉢にしました。シマトネリコは、和風も洋風も似合う樹なので、鉢を選ぶことも楽しみになります。

鉢の大きさは7号(直径21センチ)にしました。気軽に移動できる大きさは7号ぐらいまでの鉢です。樹高が50センチより大きく1メートルより小さい樹に適しています。

植木鉢に苗木を植え付ける前に、写真のように苗木をビニールポットのまま、植木鉢に入れると、大きさが適当か?イメージしやすいです。7つの株の間隔を少し広げて、植え付けるとバランスがよくなりそうです。

用土
用土は、赤玉土と腐葉土を使います。混ぜる割合は、赤玉土腐葉土7:3の割合で混ぜて使います。ホームセンターなどで販売している培養土でも大丈夫です。観葉植物の土でも使うことができます。水はけがよい用土なら、大きな問題はありません。

ボラ土は、底石として使います。底石は鉢底土砂利など、使うことできるものはたくさんあります

道具
道具は、特別なものは必要ありません。スコップハサミは用意しましょう。植え付けの手順で必要と思うものは用意してください。ほとんどが百円均一で購入できるものです。

用土を準備する

赤玉土と腐葉土を使って、シマトネリコ用土を準備します。培養土や観葉植物の土を使う場合は、そのまま使うことができるので、必要ありません。

用土 準備
赤玉土腐葉土、2つを混ぜるためにバケツを用意しました。10リットルのバケツで、準備する用土の量がわかりやすいです。7号の植木鉢なら、底石を入れるので、必要な用土の量は、3リットルぐらいです。容量10リットルの黒いバケツに1/3ぐらい用土を準備します。

割合
用土を混ぜる割合を、赤玉土:腐葉土7:3になるようにするために、小さなプラスチックの鉢を使います。7杯と3杯入れると簡単にできますが、用土たくさん余るので、半分にして、3杯半と1杯半で入れます。

半分
赤玉土3杯入れて、最後に半分を入れます。

腐葉土
腐葉土1杯
半分
半分をバケツに入れます。

混ぜる
バケツに入れた赤玉土腐葉土を混ぜます。腐葉土を崩して混ぜるので、スコップより菜ばしが使いやすいです。百円均一のシリコン製の菜ばしは便利です。

腐葉土塊があるので、ちょっと混ぜにくいです。赤玉土先に入れて腐葉土を後から入れたほうが、混ぜやすいです。

用土
用土の準備ができました。バケツに1/3ぐらいの量になりました。

シマトネリコの苗木を植木鉢に植え付ける

鉢底ネット
大きな穴の開いた植木鉢に鉢底ネットを敷きます。

底石
排水性をよくするために、底石を2~3センチぐらい入れます。

用土
底石の上に、用土を植木鉢の1/3ぐらいの深さまで入れます。

シマトネリコの苗木を、すぐに植え付けることができる状態にします。根は乾燥に弱いです。特に水を吸収する細い根は、すぐに乾燥します。すばやく植え付けることが、とても大切です。

洗面器
シマトネリコ苗木をビニールポットから取り出すときに、洗面器などの容器を用意すると汚れません。

根元に近い葉
植え付ける前に、根元に近い葉を剪定します

根元がよく見えるようになりました。幹が土に埋まっている深さを、植え付けるときに同じにするので、確認しやすいほうがよいです。

菜ばし
百円均一のシリコン製の菜ばしは、反対側が小さなフォークとスプーンになっています。

ビニールポット
ビニールポットの隙間に小さなフォークを挿して、苗木を取り出します。

根
幹が細くて小さな株だから、根の量は多くないです。

底
底を見ても、根がほとんどありません。ちょっと不安になったので、土をすべて落として根を確認します

すべての土を落とすことは、不安になるかもしれませんが、新しい用土にするほうが、根腐れして枯れる心配が少なくなります。排水性がよくなり、根の成長が早いです。

根
根だけの状態にすると、根の量は、多くはありませんが、十分な量があります。株の間隔を少し広げて、植え付ける予定にしていたので、土をすべて落としたほうが、植え付けやすいです。

根が絡まる
苗木のままの状態で植え付けると、株と株の間隔がほとんどなく、バランスが悪く、根が絡まって、成長に悪い影響が出そうです

間隔
株と株の間隔を少し広げました。用土を入れながら、調整します。用土は、幹が土に埋まっていた位置まで入れます。色が違うのでわかると思います。

微調整
用土を植木鉢のフチから2~3センチ下ぐらいまで入れます。根元が用土に埋まりすぎていたら、ゆっくり上に引くとよいです。向きも微調整します。

水遣り
植え付けの最後は、水遣りです。たっぷり水をあげます。植木鉢の底から、最初は泥水が流れますが、透明な水になるまで、水をあげます。ミジン(細かい土の粒)が残っていると、水はけが悪くなります

シュロ縄
シマトネリコの苗木は、樹高50センチありますが、幹が細くて、強風で倒れる可能性が高いです。シュロ縄でまとめてみました。支柱などを使って、根が成長して安定するまでは注意が必要です。

植え付け後は、1週間から10日ぐらい、明るい日影で管理します。毎日水遣りをします。しばらくの間は根からの水の吸収が不足するので、長い時間、直射日光に当たると水切れして枯れることがあります。

シマトネリコ鉢植えの完成です。育て方は、丈夫な樹木なので簡単です。半日ぐらい日が当たり、風通しのよい場所に置いて、水遣りをするだけです。

シマトネリコの鉢植えのこれから

このまま樹高50センチぐらいで、幹を太くすることが、最初の目標です。最初のシマトネリコなので、栽培重視で無理なことはしません

順調に成長すれば、剪定して取り除く枝で、挿し木をして増やします。増やすことに成功すれば、もっと小さな鉢に植えて、ミニ盆栽にしたり、いろいろなアレンジができます

シマトネリコの肥料

シマトネリコ 肥料
シマトネリコの鉢植えは土の量が限られていますので、肥料を与えたほうが成長がよくなります。暖かくなり始めた3月頃に化成肥料緩効性肥料を与えます。

肥料は、たくさんの種類があるのでホームセンターや園芸店で、どれを購入すればよいか?悩みますが、万能タイプで価格の安い肥料で大丈夫です

肥料 使い方
肥料使い方をよく読んで、最初は少なく与えて様子を見ましょう肥料焼けによって葉などに影響がなければ、使い方に書いてある量まで少しずつ増やします。

追肥の場合は、肥料を土の上に置きます。水遣りの水によって土の上に置いた肥料が溶けて土の中の肥料を与えることができます

肥料の量が適切でも、水遣りによって多量の肥料を与えることがあります。大雨が続くときは鉢から肥料を取り除くことを検討します。

肥料 置く
鉢植えシマトネリコ肥料を与えます。粒状になった肥料を土の上に置くだけです。

根元
根元から少し離れた場所に肥料を置きます。最初は3つの肥料を置きました。置き肥と呼ばれる肥料の与え方です。鉢植えは植え替えて土を交換しないと、土の中の栄養分が消費されてなくなります。

「無臭で虫がつきにくい」と肥料に書いてありますが、虫がつくことがあります。虫がたくさん付く場合は土を少し掘り、肥料を土の中に埋めるとよいです

シマトネリコの剪定

シマトネリコ 剪定
6月28日シマトネリコ鉢植え。春から順調に新芽が芽吹き、葉が増えました。緑が美しくなり、玄関や室内に飾ることができる状態です。

先端の成長が旺盛で、少しバランスが悪いですので剪定をしますシマトネリコは丈夫な樹ですので、剪定によって枯れる心配はないです。

シマトネリコの根元の剪定

シマトネリコ 根元
根元も葉がたくさん芽吹いています。株立ち風に寄せ植えしているため、根元は幹の間隔が狭く、風通しが悪いですので、病気が発生しやすいです

水遣りや雨によって土がはねて、葉に土が付着することによっても病気が発生する可能性が高くなります

根元 剪定
土に近い根元の葉をハサミで剪定します。難しいことはなく、幹から伸びた葉をキレイに切るだけです。

根元 スッキリ
シマトネリコ鉢植えの根元がすっきりしました。まだ幹が細いです。もう少し太くなると雰囲気がよくなります。

シマトネリコの枝の剪定

シマトネリコ 樹高
先端から枝が伸びて、鉢植えシマトネリコの樹高が50センチを超えています。大きく育てたい場合は問題ありませんが、コンパクトで美しい鉢植えを目標にしていますので、50センチ以内に剪定します

シマトネリコ 枝
樹高が高くなった原因は、先端からが伸びているからです。茶色でなく緑色で、今シーズンに伸びた枝です。小さな鉢植えは少なく、葉だけで十分です。

枝 剪定
先端のをハサミで剪定します。

枝 葉
がなくなり、だけになりました。内側に向かって伸びた枝や葉を剪定します。少し離れた位置から見て確認すると、失敗しにくいです。

樹高 50センチ
先端のをすべて剪定して、樹高50センチのシマトネリコ鉢植えにしました。

剪定前
剪定前シマトネリコの鉢植え。枝が多くて生命力があふれる雰囲気があり、悪くはないです。

剪定後
剪定後シマトネリコの鉢植え。縦に長くスッキリとして清涼感があります。後ろが少し見えるくらいに剪定すると雰囲気がよくなります。


6月28日に剪定したので、また枝が伸びる可能性があります。シマトネリコ剪定は3~11月が適した時期です。大きくなり過ぎないように、次はお盆明けぐらいに剪定します。

シマトネリコ 挿し木
剪定した枝はバケツの水に入れて、水揚げしています。シマトネリコ挿し木にチャレンジします。挿し木は5~6月ごろが適した時期です

シマトネリコは活着率はあまりよくなく挿し木に向いていないようです。挿し木で増やすことができれば、ミニ盆栽を作りたいです。

発根まで2~3ヵ月ぐらい必要ですので、成功したら記事を書きます。

シマトネリコ挿し木の記事を書きました。

シマトネリコの鉢植えの様子は今後もこの記事を更新します。秋の美しい葉の様子を更新する予定です。


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