ツツジの苗木はホームセンターや園芸店で販売されていますので、購入しやすいメリットがあります。
小さな鉢植えやミニ盆栽を作るために、価格の安い小さな苗木を使いますので、気軽にチャレンジできます。
ツツジの苗木
ツツジは種類が豊富で、改良された園芸品種が数多く存在します。気に入った品種があれば、苗木を探すことになります。
地域のホームセンターや園芸店では、その地域の気候で栽培できるツツジの苗木を販売していますので、店頭に並んでいる中から花の形や色で選びます。
ラベルの写真で花の形や色を確認できますが、花が咲いている時期なら実際に見ることができるので安心して購入できます。
ラベルで品種名が確認できれば、後でいろいろなことを調べることができます。
ラベルを保管するほうがよいですが、小さいのでよく紛失します。写真で保存することをおすすめします。
ツツジでも落葉する品種がありますので、購入するときに確認しましょう。久留米ツツジ系の品種は、花が小さく、樹高が小さいので鉢植えやミニ盆栽におすすめです。
ツツジの植え付け
ツツジで小さな鉢植えやミニ盆栽を作るために、購入した苗木を鉢に植え付けます。栽培を優先して鉢を選ぶと駄温鉢が最適です。保水性が高く、水切れしにくい特徴があります。
鉢植えを枯らす原因は水切れが一番多いです。水遣りがいつでもできる場合はよいですが、働かれている方は、朝に1回だけしかできない場合がほとんどです。
栽培環境によっても鉢の乾き具合が変わります。1年間は駄温鉢で栽培して、水切れしないか?確認してから、好みの鉢に植え替えることをおすすめします。
駄温鉢は価格が安いですので、樹を大きく成長させるために使う鉢として便利です。
慣れると簡単にできますので、チャレンジしてください。
ツツジの根を固定するために30センチぐらいの針金を使います。
鉢底ネットを固定する針金と重ならないようにします。
2本の長い針金でツツジの根を固定します。根が固定できると植え付け後の根の成長がよくなります。
強風でツツジの幹が動くと新しく伸びた細い根が切れます。根を固定することで向きの調整が簡単になります。
ツツジを植え付ける鉢の準備ができました。
植え付けは根を乾燥させないように素早く作業する必要があります。始めに、鉢の準備を万全にします。
用土の準備
ツツジの用土は酸性の土壌を好むため鹿沼土を使います。小さな鉢植えやミニ盆栽を作る場合は小粒が適しています。
用土の配合は難しく、正解がありません。水遣りの時間や回数、日当たりや風通しなどの栽培環境によって水切れすることなく、最適な用土の配合が異なるからです。
栽培しながら、最適な用土の配合を探すことも楽しみの1つです。はじめは基本の用土で栽培します。
ボラ土(日向土)は宮崎県が産地ですので、福岡県では価格が安く、どのホームセンターでも販売されています。
ツツジの用土は赤玉土、鹿沼土、ビートモス、バーミキュライトなどを配合していることが多いです。
ツツジで有名な久留米ツツジは福岡県久留米市が産地です。久留米市世界つつじセンターのホームページでは鉢植えの場合の用土は鹿沼土とボラ土を8:2、盆栽なら6:4の割合で紹介しています。
参考サイト久留米市世界つつじセンター
出ている根はハサミで切ります。
竹串では硬くて崩すことができません。
剪定用のハサミが古くなったものを、植え付けや植え替えをするときに、根を切る専用のハサミにします。
土も一緒に切るのでハサミの刃が痛みますので、切れ味が悪くなります。
根は枝や樹形に大きく影響します。太い根が長く伸びていると徒長枝(長く伸びた枝)ができやすくなります。
小さな鉢植えやミニ盆栽は、枝の数を増やして葉が小さくなることが理想です。細い根が四方八方に均等に広がるように伸びることを目標にします。
基本の植え付けレベルは、このくらいで植え付けます。
よく観察すると、太い根があるので、土をキレイに取り除いて太い根を剪定します。根の量が少なくなりますので、植え付け後の管理によっては枯れることもあります。
ビニールポットから取り出した状態から比べると、根の量が、とても少なくなりましたので水を吸収する力が小さくなっています。
植え付け後の管理に注意して栽培する必要がありますが、今後の根の成長は期待できます。
価格の安い小さな苗木でチャレンジすると、失敗しても精神的ダメージが小さいです。
誰でも最初は初心者です。チャレンジして成功したり、失敗したりして、たくさん経験することが大切です。
苗木の植え付け:鉢植え
大きな株を準備した4号の駄温鉢に植え付けて、小さな鉢植えを作ります。根の量が少なくなったので植え付けは簡単になりましたが、幹を支えることが難しいです。
支柱で風で幹が倒れないようにすることがありますが、針金で根を固定できるので幹が倒れる心配はありません。
根張りを作りたいので、根元を少し避けて巻き付けました。
盆栽では基本の作業ですので難しくないです。幹の向きは鉢植えでは、とても重要ですので、針金で根を固定する方法をマスターすることをおすすめします。
鉢の底から最初は濁った水が流れますが、透明な水が流れるまで水を与えます。用土の表面についた微塵が流れます。
微塵は排水性(水はけ)を悪くする原因です。固まると水で流すことができなくなりますので、最初の水遣りでしっかり流し、取り除きます。
久留米市世界つつじセンターのサイトを参考にすると、盆栽の用土は鹿沼土とボラ土を6:4の配合でしたので、ボラ土を増やして6:4にしました。
鹿沼土が減り、ボラ土が増えたことで乾きやすくなります。水切れが心配になりますが、通気性がよくなります。
通気性がよくなると根の成長によい影響があります。根も呼吸しているからです。新鮮な空気が鉢の中に入ることで根の成長が活発になります。
水切れを心配して、いつも湿った状態では根の成長がよくなく、根腐れする可能性があります。
鉢が乾いてから水遣りすることで、鉢の中の空気が入れ替わります。乾きやすくするためにボラ土の割合を増やしています。
盆栽は出来上がったものを観賞する楽しみがありますが、年数をかけて作る楽しみもあります。苗木の植え付けは最初の一歩です。
ツツジの小さな鉢植えとミニ盆栽の今後
ツツジの苗木の植え付けは、9月15日に作業しました。
ツツジの植え付けや植え替えは暖かくなる前の2~3月と秋の10~11月が適した時期です。少し早いですが、涼しくなったので大丈夫です。
比較的温暖な福岡県の平野部で栽培していますので、12月の中旬ぐらいまでは寒さが厳しくなく、冬越しに特別な作業の必要はありません。
剪定や肥料など、今後の栽培の様子はこの記事を更新します。
季節ごとのツツジの栽培を紹介できるようにします。
更新しました。
ツツジの花
4月2日、撮影。冬の寒さで、ツツジの葉が紅葉しています。
暖かくなり、ツツジの鉢植えにつぼみができました。
ツツジの鉢植えが開花しました。
ツツジの鉢植えが満開になりました。
ツツジの鉢植えは、花の色が薄くなり、萎れ始めています。咲き終わった花は、花を取り除く「花がら摘み」をします。
結実して種を作ろうとすると、多くの養分を使いますので、樹勢が弱くなります。
萎れた花は、カビが発生したり、病害虫の原因になったりしますので、「花がら摘み」をします。
花柄をハサミで切るだけです。
次の更新は、花後の成長を予定しています。
ツツジの病害虫
ツツジの主な病害虫を紹介します。ツツジに発生しやすい病害虫を把握することで予防できます。
ツツジを栽培する前に、確認することで病害虫を予防する育て方ができます。
便利な殺菌剤や殺虫剤がありますが、使用すると樹の負担になります。できる限り使わないで育てることができるようにしたいです。
花腐菌核病(ハナグサレキンカク病)
つぼみや花に発生する病気です。花に小さな淡褐色の斑点ができ、大きくなって花が枯れます。
原因はつぼみや花に付いた水滴で菌が繁殖することです。水遣りのときに、つぼみや花に水をかけないようにするだけで予防になります。
夜露や雨に当てないように、軒下や屋根のある場所で管理します。発生したら斑点のある花を取り除きます。
褐斑病(カッパン病)
葉に小さな褐色の斑点ができる病気。秋から冬の寒い時期に発生します。
葉の健康な緑色の部分と斑点ができた部分の境目がはっきりとしています。発生した葉を取り除きます。
風通しがよくなるように不要な枝や葉を剪定することで予防できます。
炭疽病(タンソ病)
梅雨時期の5~6月、秋の9~10月の気温が低く、雨が多いときに発生しやすい病気です。
葉に黄色の斑点ができます。斑点が楕円形に広がり、暗褐色となります。悪化すると輪紋状の病斑となり黒点が発生して落葉します。
発生した葉や落ちた葉を取り除きます。風通しをよくすることが予防になります。
ベニモンアオリンガ(シンクイムシ・ツボミムシ)
4月~9月ごろまで繰り返し発生する害虫です。春は新芽を食べます。秋は花芽に侵入して、花芽が変色して枯れます。
食べられた新芽や穴の開いた花芽を見つけたら取り除きます。花芽に中に生息している幼虫が成虫になって産卵して、発生を繰り返すので注意が必要です。
ツツジグンバイムシ
春から秋にかけて、ツツジだけにつくグンバイ虫が発生します。
ツツジグンバイムシの成虫は3~4mmの軍配型の透明なハネの虫で、葉の裏に寄生します。
葉の表面には白い斑点が発生することで気付くことが多いです。
発生すると、葉の裏に黒いフンがたくさんありますので、水遣りのときに葉の裏を確認しましょう。
風通しをよくすることで予防できます。粒状の殺虫粒剤で予防する方法があります。
ハダニ
5月~10月ぐらいに繰り返し発生しやすい害虫です。葉の表に白い斑点が発生します。
ダニは高温・乾燥を好むので、水遣りのときに葉にしっかり水をかける葉水をすると予防になります。
アブラムシ
ツツジの花が咲くの4月~6月ごろに、新芽やつぼみに発生する害虫です。
アブラムシは樹液を吸うので、つぼみのまま開花しなかったり、開花しても花びらが委縮や変色します。
発見したら取り除くか、殺虫剤を散布します。
ルリチュウレンジハバチ
5月~6月に発生しやすい害虫です。葉の周りから食べてし、硬い葉脈を残します。
幼虫が集団で葉を食べるので、放置すると葉がなくなり木が枯れる可能性があります。
虫を発見したら取り除くか、殺虫剤を散布します。
ハマキムシ
寒い冬を除く4月~10月ごろまで発生する害虫です。柔らかい新しい葉をクルクルと巻き、巻いた葉の中で成長します。
葉が巻きますので発生がわかりやすく、発見したら取り除きます。
スリップス(アザミウマ)
気温の高い夏場に多く発生する害虫です。新芽やつぼみに寄生して汁を吸います。新芽が変色しますので、発見しやすいです。
変色した新芽やつぼみを取り除いて、殺虫粒剤を散布して予防します。
ツツジの病害虫のまとめ
ツツジは街路樹に使われる樹ですので、病害虫に強い樹です。発生したら早く対処することで、被害を少なくすることができます。
ツツジの小さな鉢植えやミニ盆栽で発生した場合は、作業の様子を記録します。
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