オキザリス「ヒルタ」の育て方:明るいピンク色の小さな花が美しい品種


 
オキザリス ヒルタ
オキザリス「ヒルタ」は、カタバミ科カタバミ属の多年草(球根植物)、やせた土地でもよく育つ強健な品種。学名はOxalis hirtaで、南アフリカが自生地です。

が咲く時期は、10月~2月ですので、冬咲きになります。は細く木立ち状。

花びらは5枚、明るいピンク色のが特徴です。

オキザリスは、日が当たると開きます。夜の間や雨や曇りの日は、閉じてつぼみの状態です。


オキザリス「ヒルタ」の苗

オキザリス ヒルタ 苗
オキザリス「ヒルタ」の苗は、12月下旬にホームセンターで購入しました。

寒くなりますと、緑が少なくなり、寂しくなりますので、鮮やかな色のが欲しくなります。

オキザリスは球根ですので、休眠している夏の管理をしっかりすれば、毎年、美しいを楽しめます


ラベル 裏
ラベルの裏に簡単に説明が記載されています。

オキザリス
ヒルタ
カタバミ科

用途…鉢植え、花壇
草丈…10cm~20cm
開花期…10月~2月


管理のポイント
日当たりがよく、水はけのよい所を好む。葉が茂っている成長期には、土の表面が乾いたら水をたっぷりと与え、葉がなくなる休眠期には必要ありません。







草丈
オキザリス「ヒルタ」の苗の草丈は、10センチぐらい。小さなが密に茂っています。


ビニールポット
直径9センチ、3号のビニールポットに植えられています。


花
明るいピンク色の花びらが5枚、中心部分は黄色です。


花の大きさ
オキザリス「ヒルタ」の大きさは直後2センチぐらいと小さいです。


バリアビリス
ホームセンターや園芸店でよく販売されているオキザリス「バリアビリス」と「ヒルタ」を比べてみます。

「バリアビリス」は、がとても大きく、が丸い三つ葉ですので、同じオキザリスであることが、分かりにくいです。

「バリアビリス」の育て方を詳しく書いた記事があります。
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桃の輝き
同じオキザリスの人気の品種「桃の輝き」と並べてみました。の大きさは「桃の輝き」の方が少し大きく、の色は明るいピンク色でほとんど同じ、ヒルタ」は花びらの先端が尖っています

「桃の輝き」はが横に広がりますが、「ヒルタ」は上に伸びますので、草丈が大きくなります。

オキザリス「桃の輝き」を育てている様子の記事があります。参考にして下さい。
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バーシカラー
白い花びらに、鮮やかな赤色の覆輪が美しい「バーシカラー」と「ヒルタ」を並べました。縦方向に伸びる草姿が似ています。

「バーシカラー」の育て方を詳しく書いた記事があります。
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オキザリス「ヒルタ」の小さな鉢植え

オキザリス「ヒルタ」は耐寒性がありますが、強くはないですので、積雪や霜から保護する必要があります

暑い夏は地上部が枯れて、球根の状態で休眠します。日本の暑い夏の管理が心配です

小さな鉢植えは、簡単に移動でき、置くスペースが小さいですので、寒い冬や暑い夏に管理しやすいです。

1年目は、無理をしないで小さな鉢植えで管理して、冬にを楽しみ、休眠中の夏の管理を確認します

オキザリス「ヒルタ」の鉢は、スリット鉢を使います。


サークリング現象
スリット鉢について、KANEYA(兼弥産業)のホームページで紹介してあります。

スリット鉢は、大地での根張りを鉢の中でも実現するために設計デザインされた理想的な植木鉢です。根のサークリング現象を防止するので、用土の90%以上が有効利用することができ、植物の生育に大きな効果があります。果樹・野菜・鑑賞用などあらゆる園芸に最適です。

MADE IN JAPAN、日本製ですので、耐久性が期待できます

根詰りすることがなく、オキザリス「ヒルタ」を元気に育てることができます。植え替えも2~3年に1回で大丈夫になります。


スリット
スリット鉢の大きな特徴は、八角形の形状と側面から底にスリットが設置されていることです。

八角形の頂点に、側面から底にスリットが8つあります。


ウォータースペース
八角形の形状が特徴のスリット鉢ですが、上部は普通の鉢のように円形になります。

段差まで用土を入れますと、ウォータースペースができますので、水遣りが簡単になります。

植物の成長によいスリット鉢を使うことで、オキザリス「ヒルタ」小さな鉢植えで育てることができます。


3.5号
鉢の直径は10.5センチと3.5号のサイズですが、八角形に部分は、一回り小さくなりますので、普通の3.5号の鉢より少し小さい容量になります


鉢の高さ
鉢の高さは9センチぐらい。大きくありませんので、移動が簡単になります。

日差しが強く暑い夏は半日陰、霜が降りる寒い冬は軒下などに移動させることで、オキザリス「ヒルタ」最適な環境で育てることができます



オキザリス「ヒルタ」の用土

鉢底石
スリット鉢は、スリットが多く設置され、水はけ(排水性)がよいですので、鉢底石の必要がありませんが、スリットから用土が流れ出ることを防ぐために、鉢底石を敷きました。

オキザリス「ヒルタ」は暑い夏に球根の状態で休眠しますので、蒸れを防ぐために鉢底石を敷くことをおすすめします。


用土
オキザリス「ヒルタ」用土は、水はけ(排水性)をよくしたいですので、ホームセンターや園芸店で販売されている普通の培養土で大丈夫です

用土を作る場合は、赤玉土の小粒と腐葉土7:3の割合で混ぜた用土を使います。


均一
赤玉土の小粒と腐葉土が、均一になるように混ぜます。


鉢の準備
鉢底石の上に用土を入れます。

鉢の高さの底から3分目ぐらいまで用土を入れました。植え付け植え替えのときに、株元の高さを確認して調整します。

植え付け・植え替えは、が乾かないように、手際よく作業したいですので、最初に鉢の準備をします。



オキザリス「ヒルタ」の植え付け・植え替え

植え付け・植え替え
オキザリス「ヒルタ」の苗を、鉢に植え付け植え替えをします。

必要な道具は、ハサミピンセット竹串です。

鉢受け皿の中で作業すると、周りを土で汚すことがなく、後片付けが簡単になります。

鉢受け皿は、100均でも販売されていますので、大きなサイズを植え付け植え替え用に購入するとよいです。

オキザリス「ヒルタ」植え付け植え替えに適した時期は、秋の9月~10月になります

12月下旬と秋の植え付け植え替えの時期に少し遅いですが、ビニールポットのままで、冬越しさせることは負担になりますので、鉢に植え付け植え替えをします。



ビニールポットから取り出す

底 確認
最初に、ビニールポットの底を確認します

底の穴からがたくさん出ていますと、ビニールポットから取り出すことができません。

無理に取り出しますと、が切れますので、穴から伸びたはハサミで切ります。


横向き
オキザリス「ヒルタ」の苗を鉢受け皿の中に横向きに置きます。


底の角
ビニールポットの底の角を指でつまむように押すと、簡単に取り出すことができます。

手で引っ張り上向きに、ビニールポットから取り出すと、根鉢が崩れて落としたり、土がこぼれたりしますので、置いて作業すると失敗なくできます。


ビニールポットから取り出す
オキザリス「ヒルタ」の苗をビニールポットから取り出すことができました。



オキザリス「ヒルタ」の根鉢

根鉢
オキザリス「ヒルタ」の苗をビニールポットから取り出すことができ、根鉢の状態になりました。

根鉢は、苗木を鉢やビニールポットから取り出して、と土が固まって見えている状態のことです


根の量
オキザリス「ヒルタ」根鉢を観察すると、の量は普通で、底でが巻くサークリング現象があります

12月下旬と寒くなる時期ですので、底を軽く崩して、植え付け植え替えをします



根鉢を崩す

三分の一
根鉢の底を三分の一ぐらいを崩して、一回り大きな鉢に植え付け植え替えすることが基本です。


表面の土
根鉢の表面の土は、水遣りで土の粒が崩れると、水通りと通気性が悪くなります

植え付け植え替えのときに、表面の土を崩すと状態がよくなり、見た目も改善します。

竹串を使って、オキザリス「ヒルタ」根鉢の表面の土を崩します。


球根
根鉢の表面の土を取り除くと、オキザリス「ヒルタ」の球根がありました。

大きな球根ですので、もう少し深く植え付ける必要がありますが、が咲き、寒い12月ですので、このままの状態で、植え付け・植え替えをします。

来シーズンの秋に、植え替えをして球根を深く植え付けたほうがよいです


根鉢の底
根鉢の底は軽く崩して、を確認します。


根腐れ
根鉢の底は、水はけが悪く、根腐れしやすい場所になります。

竹串で、土を取り除き、新しい用土になることで、水はけがよくなり、根腐れの心配がなくなります。

黒色のは、腐れていますので、取り除きます。


外側 根
根鉢の底の土を取り除くと、がほとんどありません。外側はが多いですが、根鉢の中心部分は少ないです。


植え付け・植え替え 準備
オキザリス「ヒルタ」根鉢を崩して、鉢に植え付け植え替えをする準備ができました。



鉢に植え付け・植え替えをする

根元の位置
オキザリス「ヒルタ」の苗を用土を入れて準備した鉢に入れて、根元の位置を確認します。


段差
スリット鉢段差まで用土を入れますので、根元の位置が段差にあるように調整します

高い場合は、用土を減らし、低い場合は用土を足します。

少し低いですので、用土を足しました。


隙間
根鉢と鉢に隙間があります。


赤玉土の小粒
根鉢の周りに用土を入れます。根鉢用土が保水性が高いですので、赤玉土の小粒だけにしました。


隙間 竹串
用土に隙間ができないように、竹串で突き、スリット鉢の段差より少しだけ少なく用土を入れます。


軽石
仕上げに、表面の土は軽石にします。軽石は固く、水遣りをしても崩れませんので、キレイな状態が長持ちします。

雨や水遣りで土が跳ねて、に付着しますと、病気の原因になりますので、表面の土を軽石にするとよいです。


完成
オキザリス「ヒルタ」植え付け植え替えが終わり、小さな鉢植えが完成しました。



オキザリス「ヒルタ」の管理

水遣り
オキザリス「ヒルタ」の苗を鉢に植え付け植え替えした後は、すぐに水遣りをします。

鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます

オキザリス「ヒルタ」水遣りは、鉢の表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えることが基本です。

に水がかからないように、水差しで水遣りをするとよいです。

春と秋は1日1回、暑い夏は球根が完全に乾燥しないぐらいに1日1~2回、寒い冬は2~3日に1回ぐらいが目安になります。

が咲く期間は、水切れに注意が必要です。水切れするとが傷みます

寒い冬でも、乾いた風で1日で乾いたり、小春日和で暖かい日があったりしますので、1日1回は、乾き具合を確認するようにしましょう。

水遣りができないときは、鉢受け皿に水を入れて腰水で管理するとよいです。

長時間、腰水をすると根腐れの原因になりますので、夜は水の中から鉢を出します。


明るい日陰
落ち着くまで、竹串で添え木をします。冬は風が強く吹くことがありますので、植え付け・植え替えをした直後は、少し心配です。

草姿のバランスをよくすることもできますので、おすすめです。

植え付け植え替えした後の1週間ぐらいは、直射日光が当たらない明るい日陰で管理します

が萎れるなどの異常がなければ、少しずつ日の当たる場所に移動させます。

オキザリス「ヒルタ」は、日当たりのよい場所で管理します。日当たりが悪いとが咲きません。暑い夏は、日差しが強いですので、涼しい日陰で休眠させます


保護
寒い冬に美しいを楽しめるオキザリス「ヒルタ」。耐寒性は0度までですので、積雪や霜から保護する必要があります

育苗トレーに100均のU字型支柱で作った簡易ビニールハウス。ビニールは100均のテーブルクロスです。

製作した様子を詳しく書いた記事があります。
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雨や霜からを保護できますので、花持ちがよくなります。


通気性
横や下は開放していますので、通気性があります。

オキザリス「ヒルタ」は、一定期間、低温に当たることでが咲きますので、屋外の寒い場所で管理してください。



オキザリス「ヒルタ」の育て方のポイント

  • 日当たり、風通しがよい場所で育てる。休眠期の夏は日陰。
  • 耐寒性は0度と普通、積雪や霜から保護します。
  • 用土は普通の培養土、または、赤玉土の小粒と腐葉土を7:3で配合した用土。
  • 水遣りは、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。
  • 肥料は秋に緩効性化成肥料を少量、与えます。
  • 植え付け植え替えは、秋の9~10月が適しています。

オキザリス「ヒルタ」は特別な育て方はなく、基本を大切にすれば、初心者の方でも育てることができます。

鉢植え根詰りしないように、2~3年に1回、秋に球根を取り出して植え替えをします。

株が込み合ってきたら、植え替えのときに球根の数を減らします。



オキザリス「ヒルタ」の今後

1月1日に、オキザリス「ヒルタ」の苗を鉢に植え付け植え替えしました。

九州地方の福岡県の平野部で育てていますので、温暖な気候です。本格的に寒くなるのは、12月下旬です。

オキザリス「ヒルタ」今後の様子はこの記事を更新します

1年目の目標は、夏越しさせることです。1年間の育てる様子を記録します。

冬の間は、大きな変化がありませんが、霜が当たらないように管理します。


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