ドウダンツツジは、花が咲く少し前の3月の中旬ぐらいからホームセンターや園芸店で苗木が販売されます。新しい苗木が入荷する前に処分しようと値引きされているようです。
よく観察すると、たくさん花芽が芽吹きています。ドウダンツツジは3月下旬から6月に花が咲きます。
まだ3月7日ですが、2020年は、とても暖かい暖冬ですので花芽が芽吹き始めているようです。間違いなく花が咲くので購入することにしました。
在庫処分品の
苗木ですが、
ラベルがあります。
花の色や形状を確認できるのでありがたいです。在庫処分品は
ラベルがなかったり、色あせしたりしますので注意が必要です。
苗木のラベルは保管しても、どこに保管したか?忘れて、紛失することがよくあるので、最近は写真を撮影して保存しています。
ラベルの裏には、
ドウダンツツジの特徴と簡単な栽培方法が記載されています。「
用土は砂質壌土にピートモスを2~3割混ぜた用土を用います。」とあります。
砂壌土(さじょうど)は、砂土(さど)よりも粘土の割合が多く、粘土の含有量が12.5~25パーセントの用土です。
ピートモスは、ミズゴケ類などの蘚苔類、ヨシ、スゲ、ヌマガヤ、ヤナギなどの植物が堆積し、腐植化した泥炭を脱水、粉砕、選別した用土です。
ホームセンターや園芸店で店員さんにドウダンツツジの用土を頼めば、ラベルに記載された用土を教えてくれます。
苗木を安く購入できますが、用土も購入すると費用が増えます。普通の安い用土で問題なく育てることができるので、専用の用土を購入する必要はありません。
赤玉土と腐葉土を混ぜた一般的な用土で栽培できます。次の章のドウダンツツジの苗木の植え付けで使用した用土を詳しく紹介します。
ドウダンツツジの苗木の植え付け
ドウダンツツジを鉢植えで育てます。ホームセンターや園芸店で販売されている苗木を鉢植えにします。
鉢植えのメリットは植え付ける場所を考え必要がなく、コンパクトに仕立てると、いろいろな場所に飾ることです。
苗木の準備
1年間ぐらいホームセンターの店頭に並べられていた
ドウダンツツジの
苗木。枯れていないので
水遣りはしていますが、
剪定などの
手入れはされてなく、
先端付近は多くの徒長枝があります。
根元からまっすぐに伸びた幹。太くて曲げることは難しいです。
このドウダンツツジの苗木の一番の欠点です。今後の大きな課題になります。
ドウダンツツジの
苗木は5号(直径15センチ)のビニールポットです。
樹高は40センチ以上あります。
庭木にする場合は問題ない樹高ですが、鉢植えでコンパクトに仕立てる場合は少し樹高が高いです。
先端の
徒長枝を剪定して
樹高を40センチにしました。
鉢植えで樹高が高いと強風で倒れることがあります。鉢の大きさと
樹高のバランスを考えて剪定しました。
植え付ける鉢の準備
ドウダンツツジの苗木を植え付ける鉢は、駄温鉢にします。安い
駄温鉢ですが、約1,000度の高温で焼くことで割れにくく、耐久性が高いメリットがあります。表面に非常に小さな穴が無数にあり保湿性がことが特徴です。
見栄えはよくありませんが栽培に適した鉢ですので、初めて育てる樹に最適な鉢です。
駄温鉢のサイズは
6号(直径18センチ)です。
ドウダンツツジの
苗木は5号(直径15センチ)ですので一回り大きなサイズです。
ドウダンツツジの
苗木をビニールポットのまま、
駄温鉢に入れると植え付けたときの状態をイメージできます。
ドウダンツツジは根が浅く、広く張る樹ですので浅い鉢(浅鉢)にしました。深い鉢でも鉢底石を多く入れると問題なく使用できます。
鉢底に大きな穴があり、
水はけ(排水性)がよいです。
鉢底ネットは
針金を使って固定します。大きな鉢では
鉢底ネットがずれることは、ほとんどありませんが念のため固定します。
針金を曲げて固定します。曲げ方はいろいろありますが、見えない部分ですので固定できればよいです。
駄温鉢には真ん中に大きな穴があり、そのまわりに
小さな穴が4つあります。
小さな穴は、
樹が鉢から抜けないように根を固定するための針金を通す穴です。
長い針金を鉢の底から通します。幹が太くて重い樹なら2本の
針金が必要ですが、樹高は高いですが重くないですので、1本の
針金で十分です。
駄温鉢に
鉢底ネットと
針金をセットしました。
針金は100均でアルミニウム線が販売されているので、おすすめです。盆栽用は銅線で価格が高く、曲げにくいです。
鉢底に2センチぐらい鉢底石を敷き、ドウダンツツジの苗木を植え付ける鉢の準備が終了です。
ドウダンツツジの用土
ドウダンツツジの用土は水はけ(排水性)がよく、有機質を含んだ酸性の用土が適しています。ホームセンターや園芸店で販売されている花木用の培養土で問題なく栽培できます。
単品の用土を大きな袋で購入したほうが安いので、ドウダンツツジの用土を作りました。赤玉土と腐葉土とピートモスを5:3:2の割合で混ぜた用土が一般的です。
ピートモスはあまり使用しないので在庫がありません。赤玉土と腐葉土、鹿沼土の3種類を混ぜました。鹿沼土は酸性の用土ですので使用しました。
赤玉土と腐葉土と鹿沼土を3:1:1ぐらいで混ぜた用土にしました。腐葉土を多くするとコガネムシが卵を生むことがあるので少なくしています。コガネムシの幼虫は大きな害はないですが、腐葉土が食べられてしまいます。
赤玉土を
土入れに
3杯。
10号(直径30センチ)の
鉢受け皿の中で用土を混ぜます。
作った
用土を鉢底石を入れて準備した
駄温鉢に入れます。
鉢底石が見えなくなる程度に用土を入れました。根の量や根元の高さによって、後で調整が必要になります。
ドウダンツツジの苗木の準備
ドウダンツツジの
苗木を
ビニールポットから取り出して、植え付ける準備をします。必要な道具は、土を取り除くための
竹串と長く伸びた根を剪定するための
ハサミです。
ナイフはビニールポットから苗木が取り出しにくいときに、土と鉢の隙間に挿します。
鉢の底を確認します。根が長く伸びていると鉢から苗木を抜くことができないので、根を切ります。鉢の底の穴から根は出ていません。
苗木を簡単にビニールポットから抜くことができました。土がとても硬く固まっている状態です。
根はほとんど見えません。
土が非常に硬く、竹串で崩すことができません。水の中にしばらく入れて土を柔らかくします。在庫処分の苗木では、よくあることです。
水で土を完全に取り除く根洗いは、樹に負担が大きいです。弱っている樹には適しません。
100均のプラスチック製の
菜箸の小さなフォークで土を崩します。
プラスチック製ですので根を傷つける心配が少ないです。
悪戦苦闘して土を取り除きました。
細い根が少なく、根の状態はあまりよくないです。
根元が汚れていたので、
歯ブラシでキレイにしました。
長く伸びた根が多くあります。
根元から四方八方に均等に根が伸びている状態が理想です。
ハサミで長く伸びた根を切りました。太い根は短く
剪定しました。準備した6号(直径18センチ)の
駄温鉢に収まる長さに剪定すると、不要な根が多いです。
根を剪定して植え付ける準備ができたドウダンツツジの苗木。根の量が少なくなりました。
どのくらいまで少なくしても大丈夫か?難しいですが、長く伸びた根や太い根を残しても鉢の中で水をうまく吸収することはできません。
根の量が無駄に多いと水はけ(排水性)が悪くなり、根腐れする可能性が高くなります。
苗木の植え付け
準備した
駄温鉢に
苗木を入れます。根の先端から鉢の側面までスペースがあります。
このスペースに新しい根が伸びます。
根が少なくなったため、樹高40センチの樹を支えることができません。
根を針金でしっかり固定します。
根が浅く張るタイプの樹は、植え付け後に強風で倒れることがあるので、
針金で固定することをおすすめします。
根の隙間に用土が入るように竹串を使って軽く突きます。空洞ができると用土が陥没します。
根元の
高さ(幹が土の中に埋まっている高さ)をビニールポットのときに合わせます。
根元の高さが大きく違うと樹の負担になります。
表面の土は赤玉土だけにしました。根が張ることがないですので、問題ありません。見栄えがよく、雑草が生えても取りやすいメリットがあります。
鉢の底から透明な水が流れるまで、たっぷり水を与えます。
6号の駄温鉢に
ドウダンツツジの
苗木を植え付けました。
根元は少し根を出して、根張りが見えると雰囲気がよくなります。
植え付け後は明るい日陰で1週間ぐらい管理します。朝と夕方の1日2回の水遣りです。植え付けた直後ですので水はけ(排水性)がよく、水の与えすぎで根腐れする心配はありません。
ドウダンツツジの苗木を3月13日に鉢に植え付けました。福岡県の3月の気候は、最高気温14.4度、最低気温6.7度、平均気温10.4度です。参考にしてください。
鉢植えのドウダンツツジの開花
ドウダンツツジの苗木を植え付けてから10日後の
3月24日に、
つぼみができました。
ドウダンツツジは葉が芽吹く前に花が咲きます。桜のソメイヨシノなどと同じで葉がない状態で花が咲くので、花の美しさが強調されます。
3月25日、1つだけ
つぼみが
開花しました。他の枝の先端はまだ
つぼみが芽吹いていません。
3月27日、小さな白い花がとても美しいです。釣鐘を吊るした様な形の花です。
3月30日、暖かい日が続き、開花が一気に進みました。1つ1つの花はとても小さいですが、無数に咲き見ごたえがあります。ドウダンツツジは鉢植えで楽しむことができます。
4月6日、花が次から次へと開花するので1週間ぐらい楽しむことができました。花が終わり葉が少し芽吹き始めました。
ドウダンツツジの花後の管理
4月16日の鉢植えのドウダンツツジ。まだ花が少し残っていますが、すべての枝から葉が芽吹きました。
ドウダンツツジは花後に剪定をします。花が終わって5月ぐらいが剪定の時期です。長く伸びた枝の先端を刈り込みします。刈らなかった枝は来シーズンに花が咲きやすいです。
6月28日。日差しを浴びて葉の色が黄緑色から濃い緑色になりました。樹形が悪い状態でしたので、不要な枝を
剪定しました。
日当たりのよい場所で管理すると、秋の美しい紅葉が期待できます。
枝を根元で剪定しないで、少し残すと新芽が芽吹きました。芽がない所からでも芽吹くので、うまく剪定すれば、樹形がよくなりそうです。
剪定した枝を使って、挿し木をすれば、ドウダンツツジを増やすことができます。
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